「リクくん達は一体どこ行っちゃったのかしら?」







伏魔殿の内部で がリクとコゲンタの姿を求め
辺りを彷徨っている









「全く…あいつらも意外と無責任だな」







ため息混じりに言うのは 彼女の式神―六花の













事の発端はつい2時間前







神流の手がかりと、何か重要なヒントになりそうな
闘神石を取りに行こう…とリクとコゲンタが言い出した





ヤクモ様のために神流の手がかりを見つけたかったし


について行く事に決めたので







4人は闘神石を取りに行く為 伏魔殿へと来た










〜「歪んだ残像」〜











最初は4人で共に行動していたはずなのだが…





いつの間にかお互い逸れてしまったらしい















とりあえず闘神石を目指して歩く事にした









「つか お前闘神石の場所知ってんのか?」


「確か、一つはこの近くだったはずだけど…」







が指差したのは―妙に古い遺跡のような場所









「あれ…あの人は…」







遺跡の方に人影が見えて は急いで駆け寄った





そこにいたのは…











「おや ちゃんじゃないか、こんにちは」







やたらとさわやかに挨拶した(自称)天流の大神マサオミだった





側には彼の式神 青龍のキバチヨも居る











「やっぱりマサオミさんだ、こんにちは〜ってどうしてここに?


「それはこっちが聞きたいんだけどな?」





にこやかな両者の笑みに


どこか黒いものがあるような気がするのは
恐らく気のせいであろう(笑)







「ワォ!やっぱり達も闘神石目当て?


「…そう言う台詞が出るって事はキバチヨ達もか」







幽体のキバチヨに向かって話し込む









「何だ〜やっぱり目的一緒なんですね♪
じゃあ闘神石取りにいってきま〜す」









意気揚揚と遺跡に乗り込もうとする







待った、闘神石を持っていくつもりかい?」







入り口に立ちふさがって制すマサオミ









「そうですよ?いいじゃないですか一個くらい


「悪いけど オレが先に見つけたから横取りしないでくれる?」


「そこを何とか お願いお願いお願い〜


「いくらなんでもダァメvV







遺跡の入り口で黒いオーラを纏いながら揉める二人











「ハハハ うわ〜怖いなぁ二人とも」


「棒読みだぞキバチヨ、つか お前ら何か隠してねぇか?」


「何でそう思うのさ?」


「いや、何かお前ら見てると引っかかるって言うか…」







二人の式神が傍観しながら 会話を繰り広げた

















その時、世界が急に崩れた







崩れた世界から出来た裂け目が遺跡にいた者達を飲み込む













飲み込まれる寸前、引き離されるお互いが叫んだ









「裂け目が急にっ…!!


「飲み込まれちまうっ…!!