鶏舎に逃げこみたい気持ちをぐっと堪えて


ニワトリの襲撃を耐え続けていると





待たせたな貴様ら!下がっていろ!!」





戻ってきた養鶏所の主の声が、轟きました







ニワトリの動きが止まった一瞬を狙い
彼ら四人が距離を取ると





「よーし、焼き払え!


了解 よく焼きモードに入ります」


主の隣にいた たまが口から強烈な火炎
吐き出し、全てのニワトリが炎に包まれました





肉の焼けるいいニオイが辺りに漂って





火が消えると、ニワトリのいた所には

こんがりと焼けた肉が散らばっていました





「無事で何よりだが…貴様らワシの言いつけを
守らずニワトリを刺激したか」


「ご、ゴメンなさい、その…」


まあよい、その肉は詫び代わりにやろうぞ
ニワトリ共は勝手に蘇るからな遠慮せず食え」





けれど、知っていた常識とかけ離れた
ニワトリを目撃してしまった四人は


その肉を口にする気にはなれませんでした





エネルギーが切れました、エネルギーが
切れました
、醤油を補充して下さい」


むぅ!燃費の悪い機械だな…しばし
エネルギーを補充しに行くから待っておれ」







一人と一体が再びどこかへ立ち去ったのを見て


「よーし今なら邪魔者もいねぇ、行くぞ


「だから手の平返し早過ぎですってば」





キッパリと言う銀時へ、新八はキッパリと
ツッコミを入れたのでありました









石畳を退ければ、そこには地下への階段が


降りてゆくとそれはとても長くて


だんだんと辺りが暗くなってゆきます





「これ、延々と降り続けたりしないよね?」


「や、止めろよ神楽シャレになってねぇ
そそそんな展開そうそうあるわけないだろ?」


銀時 編み髪を掴んで揺らすのは止めろ」





表情を変えず、は迷惑そうに言いました





ようやく階段が終わって、突き当たった
扉を開けるとまばゆい光に包まれて











何してんだい?次はアンタらの番だよ』





女性の声でそう呼びかけられて、四人は
あたりを見回し…そして気がつきました





足元のタイルと、周りの風景が


ものすごく双六っぽい事に





「お先に失礼?」


人の頭大のサイコロを抱えた、銀時に
よく似た勇者風の男
が彼らの側を通り過ぎます





「待つよモシャス銀ちゃん!」





追いかけようとする神楽ですが、何故か
タイルから出ることができません


他の三人も試したのですが、進むどころか
戻ることさえもできないようで





「フハハハ何をしておるのだ?追いついたぞ!


「それじゃ通り越させてもらうわねん?」





その横を、フンドシで口元を隠した男や
バラを振りまいた女もサイコロ抱えて通ります





『ほら最下位になっちまった、どうして
サイコロ振らないんだい?』





上空から降りてきたレイへ 思わず戸惑い
新八はオウム返しします


「さ、サイコロ?」


そうさ、他のヤツらも持ってるだろ?』





指摘されて見てみると、確かに先へ進んだ
相手はサイコロを持っているのですが





「…数の代わりに妙な模様がついている
サイコロがあるのだが」


『イカタコ神話のマークだね、流行りなのさ
それよりサイコロを振って進みなよ』


「って言われてもな、んなもん持ってねぇし」


「ん…?あ!あったアルよサイコロ!


神楽が足元からひょいっと持ち上げたのは





数字の代わりに"失恋の話""他人の失敗談"
などが書かれた 某番組っぽいサイコロでした





「「こんなんで進めるかぁぁぁぁ!!」」


Wツッコミシャウトと同時にサイコロが
勢いよくぶん投げられました





きれいな放物線を描いて


落下したサイコロが、出した目は…





『止まったマスの指示は絶対だからね?』





【6(本日のハズレ目)へ】


【それ以外の出目へ】


[14]