外へ出ると、近所から子供たちが集まっていました





「おっせーぞ啓一!」


「待ちくたびれちゃったよ〜」


アレ?その人達は?」


ババアの知り合い!こっちが女王で
こっちが!オレらと遊びたいって!!」





二人を見比べた後、六人の子たちは少し離れて
佇んでいた銀時へ視線を移します





「あの天パのオッサンは?」


「アレは気にしなくていいネ、ただの天パヨ」


「天パじゃありません〜オシャレパーマですぅ」





いつものようなやり取りを経て、それぞれの
紹介と啓一の事情を話し終えて







「それで、何して遊ぶアルか?」


待っていましたとばかりに神楽が訊ねると





「じゃー鬼ごっこやろうぜ!」


よっちゃんの提案に、五月はイヤそうな顔をします





えー!おままごとがいいよ〜ね、そよちゃん」


「どろけいがいい」


「やだよ、だって大五郎とこの前どろけい
やったら変なオッサン出てきたじゃん」





てる彦がその事を思い出してか、子供らしからぬ
複雑な表情を浮かべています





「ダメだダメだ全然ダメだぜ!男なら野球だろ!」


「あの、私たち女の子なんですけど」


だるまさんがころんだはどうか」


「それは昨日やったしなー」





何をして遊ぶか中々決まらずに揉める子供たちを





「間とってかくれんぼでもしてろよ」


見かねたのか、ボソッとこぼした銀時の
言葉にみんなが思いの外食いついて





「どうせだからオジさんが鬼やってよ!」


あぁ?何でオレがガキの遊びに参加しなきゃ
なんねーんだよ」


「いいじゃない、ちょっとぐらい」





渋々鬼役を了解させるとみんなが思い思いの
場所へと散っていきます





「見つけられなかったら、罰ゲームですよ!」





笑顔でそよ姫がそう宣言したのが


かくれんぼが始まる、ほんの少し前でした









「…他の連中はどこだぁぁぁぁ!!





息を荒げる銀時へ、神楽は言います





「なんか、ものすごい勢いでいなくなったアル」


「町外れの方へ、晴太が走っていったぞ」





の証言によって、ゴミ箱の側に潜んでた
晴太をようやく捕まえますが





残りの六人は 近所や町ではなく


もっと見つかりづらい所へ本気
隠れに行ったそうです





「範囲壮大すぎるだろ!他のガキどもが
どこ行くか心当たりは!?」



「ほ、他のやつは海とか山に行くって」


ビクビクしながら答える晴太のセリフは


冗談でも、嘘でもないようでした





三人はすぐに家の中にいた新八も呼んで


急いで逃げた子供たちを追いかけ始めました





【山の方面へ行く】


【海の方面へ行く】


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