逃げた相手を追って、四人は海に近い街へと
やって来たのですが





人もそれなりに多く 屋台などの遮蔽物が
あってか視界が遮られてしまいます





だーチキショー!余計な手間ばっか
かけさせんじゃねぇっての!!」



ホシはまだこの辺りにいるハズね!
気を抜かずにたたみかけるアル!」


「神楽ちゃん…生き生きしすぎじゃない?」





やや長い道のりとなったせいなのか、少し
疲れが出てきたみたいではありましたが


めげずに歩き出した彼らへ





君達!ちょっといいかな?」


"AD"と書かれた腕章をつけている
パンチパーマでメガネの男が声をかけました





怪しい者じゃないよ!今ソコで撮影してんだけど
一組欠員が出てね〜どう?代わりに出てみない?」


「いや、僕ら人を探してる最中ですんで」


「頼むよぉ!もう時間が無いんだよ!!」







ADマムシにひたすらしつこく拝まれて


仕方なく参加させられた四人が座ったのは





「さーて始まりやがったぜ高校生クゥイズ〜!





バラエティー番組とかでもお馴染みのセット


しかも全員が制服を着せられていました





あまつさえ残る二組のリーダーは両者学ランで


眼帯をつけた眼光鋭い男と、赤い三つ編みで
ニコニコ笑う男でした





とてつもない二組に挟まれてクイズで競う
光景に…銀時たちはしばし唖然としてしまいます





「どう見ても高校生に見えぬ者が二名ほど
いるように見えるでござるが気のせいか?」


「うるせぇよ、留年繰り返してても
高校にいる以上は高校生だっつーの!」


「そだそだ、大体テメェが言うなイヤホンバカ」


「バカっていう方がバカでござるバカ





各チームの三人が別の意味で火花を散らし





おお〜!これがあの解答ボタンアルか!」


「奇妙な機械だな…あ」


がボタンを押した途端、何故か
得点パネルがパリンと割れました





「「何が起きたの!?」」





超常現象さながらの機械オンチぶりに新八と
隣チームの金髪の女性もツッコんでました





「やる気たっぷりだなオイ、勝者には賞金が
贈られるが、敗者には恐ろし〜い罰ゲーム
用意されているから 精々ガンバりやがれぃ」





ドスの利いた声でマイク片手に松平がそう言って





「銀魂カルトぉ第一問!」


身振りに合わせて、派手な効果音が鳴ります





「人斬り似蔵が使っている鼻炎薬の名前は?」


「そんなモン知るかぁぁぁぁ!」


ツッコミを遮って、ポーンとボタンを押した
高杉チームが答えを言います





「お鼻スッキリ!」


正解!高杉チーム、ポイント獲得ぅ」





10ポイントが高杉チームの得点パネルに
表示され、また子が喜びの声を上げました


すかさずADからフリップを受け取った
司会が次の問題を出題します





「二問目はシルエットクイズだぁ〜さて、この
シルエットは誰だ?当ててみやがれぃ」


「夢小説でシルエット問題とか意味ない!」


またもツッコミを無視し、今度は
夜兎チームがボタンを押して答えます





「武蔵のオッサン!」


「はい正解!」





ポイントが表示され、夜兎チームのウチ
無言で佇んでいた男がタンバリンを叩きます





「さ〜さ今度は歴史問題、現在の徳川家将軍は」


「15代目!」


でぇすがぁ、将軍にお仕えしている家老の
ご親戚の従兄弟の再従姉妹の父親の友人のペットの
元飼い主の家系は何代目だぁ?」


「一ミリも銀魂関係してねぇぇぇし!!」


「21代目!」


「正解「何で知ってんの!?ねぇ!!」







もっともなツッコミは無視され続け


理不尽な問題ばかり出続けたので、気づけば
代理の四人は無得点のままとなっていました





「お前らこれが泣いても笑っても最後の問題だぁ
気合入れて行けよぉ?」



「そう言われても、私ら正解してもドベだから
優勝は不可能アル…」


「安心しろぃ、最後の問題を正解すりゃー
3万ポイントだ!無得点でも逆転可能って寸法よ」


   「「「「今までのポイント意味ねぇぇぇ!」」」」





各チームのツッコミ出来るポジションのキャラが
心と声を一つに合わせました






「それじゃ問題!」





オーバーなアクションをした松平の指す先には


小さな二つの小屋と、扉の側にいる
白熊ぐるみと猫ぐるみが手を振っています





「今から出てくる二匹のどっちかが正直で
どっちかがウソつきだ、質問は片方だけ出来る
正しい方を選んで扉をくぐりやがれぃ





白熊は、こう言いました


「猫と一緒にここを潜れ」





猫はこう言いました


「この扉を潜ってはいけない」





まず高杉チームから動きがありました





「どうしましょう晋助様?」


「一人だけへ質問、がキモだな…今は
40ポイント
だが油断は出来ねぇ
下手したら最下位の奴らに逆転されちまう
いいか?お前らも頭を使って考えろぉ?
毛だらけのテメェに質問するぜ、あの熊は敵か?





いきなりの長文に、猫は淀みなく答えます


「白熊は連れて行くべきだ」





それを聞いて 彼らは猫の手を掴むと
引きずるようにして猫の扉へ入りました





次に夜兎チームが扉へと近寄ったのですが





「さて、どっちを選ぶ?番長」


「オレは熊かな〜何か強そうだし」


「ってそれ単にアンタの好みだろ…
おい質問せず扉くぐんな すっとこどっこい!


迷いなくリーダーが扉を開けてしまったので
側の白熊とやたら老けた顔の仲間が困ってました





そして最後に、銀時たちのチームは…





【白熊のいる扉へ】


【猫のいる扉へ】


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