あれよあれよと言う間に四人は連れ出され


ガキツバーキが生息する洞窟付近に
着の身着のままで放り出されてしまいました







ともに岩カゲに隠れながら、先行ハンターの勝男


洞窟から出てきたウサギを指差しこう言います





ヤツこそがガキツバーキや!見た目はウサギに
似とるが油断してると死ぬで!!」


「いや僕ら狩りやるなんて一言も言ってないんですけど」


「新八、何度言ったって無駄アル…こうなりゃ
さっさとあのウサギ捕まえて終わらせちゃるネ!」


「ああコラ待たんかぃ!」





止めようとする勝男ですが、足元にあった
巨大なウ〇コを踏んづけて転んでしまいました





神楽に気づいたガキツバーキは


見た目に似合わぬ鋭い牙を見せて、とてつもない
速さで頭めがけて突進してきます


けれども神楽はそれを難なくかわしてウサギを
捕まえようと両手を伸ばします





「中々すばしこいアルな、でも時間の問題ヨ!」





ぴょんぴょん避けるウサギを追うのに夢中になり


空を飛ぶドラゴンらしき生き物が落としたウ〇コに
足を取られないよう神楽が避けた、その刹那





ウ〇コを突き破り数匹のガキツバーキが飛び出しました





ぎゃああぁぁ!クサっ!バッチいぃぃぃ!
お前ら離れるn…イダっイダダダダダダ!?


「か、神楽ちゃん?!


「あかん兄ちゃん!うかつに近寄ったらあかん!」





警告に気を取られた直後、別の場所にあった
ウ〇コが新八にも襲いかかって…いえ


それはウ〇コに擬態していたガキツバーキでした





「うわああああぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


「な…新八ぃ!?おい何だよアレぇぇぇぇぇ!!


だから言ったやないか!ヤツには擬態能力が
あるんや、アレで何人のハンターが死んだか…」


「聞いた事ねぇよんな汚ぇカモフラージュぅぅ!」





そう言っている間も、ガキツバーキは牙を
少年少女へと容赦なく喰いこませていきます





「神楽!新八!!」





倒れてしまった二人が洞窟へと引きずられる前に

獣どもから奪還しようとする銀時とですが


周りにウ〇コが多すぎるせいで


擬態した敵との区別がつかず、手数の多さと
すばしっこさに邪魔されて二人に触れられません





「こんなクソまみれのウサギなんざ食ぇるかぁぁ!
戻ったらあのネズミ男(山崎)肥溜めに漬けてやるぁ!」



思い切り嫌そうな顔をしながらも覚悟を決めた銀時が


二人に群がるガキツバーキどもへ手を伸ばした時





洞窟の奥から信じられない速度で這い出てきた


冒涜的なまでの茶色い物体に、三人揃って
飲みこまれてしまいました





「アレは…合体ガキツバーキ!?」


「合体だと!?どういう事だ七三殿!!」


この七三はワシのポリシーや!んな事はともかく
早よ追わな、あの三人が…!!」





恐ろしい速さで逃げる塊状の物体を追って


洞窟の奥まで追いかけた二人が見たのは…







キングウ〇コ状態から合体解除したガキツバーキと


トラバサミのように縦に体を開いたウサギどもが
肉をむさぼっている光景





そして、まるで人形の首をもぎとったように


首から上が無くなってしまった、銀時と新八と
神楽の亡骸(なきがら)でした








「なんてことや…遅かっ……う!





白と茶色入り乱れて肉に群がり続けていた獣が


突如一斉に ビクリと身を震わせて離れてゆきます





しかし次の瞬間には、逃げ遅れた十数匹ほどが


鋭く突き出された槍の刃の餌食となりはてました





「残らず…残らず根を絶やしてくれる!
貴様らの命も 貴様らの種族の命も!!






血を吐くような叫びと共にが放ったのは


まともな人間や獣ならば、一秒たりとも恐れを
抱かずにはいられないような





瘴気や殺気なんてなまやさしい言葉では
とても語りつくせない…凶悪な気配でした





嬢ちゃんあかん!一旦落ち着いて…!」





勝男の声など とうに耳に届いてはいません







槍を振るうたび1匹、また1匹と確実に

ガキツバーキが仕留められていきましたが





ウサギ達による合体キングウ〇コ攻撃の物量に
足を取られた一瞬が、全ての終わりでした





「ぐ、がっ…ぎぃぃ…っ!」





狡猾にウ〇コへ擬態した伏兵にまとわりつかれ


一気に攻勢が逆転してしまいました


自らとガキツバーキの血飛沫で染まる世界で

が最期に見たものは





仲間達をむさぼりつくしたモノと同じ


首と頭を狙う大きな…牙だらけの黒い穴でした





【ED 始めに定められていた絶望】