Jスターズの売り上げがMGSに負け、それを妬んだ銀時が
新八に神楽 そして金時を巻き込んで相手側の開発スタジオへ
侵入してシステムデータ奪取を計画
FOXENGINEを手に入れたJスターズリメイクチーム(勝手)は
ウィルスの置き土産を残して脱出
その足でJスターズが開発された
某ゲームメーカーのスタジオへとやって来ていた。
「あの、こんな所で何を・・・」
「無事インストール終わったぜ。」
「お〜しご苦労。」
「銀ちゃん銀ちゃん、一体こっから何する気アルか?」
手持ち無沙汰だった神楽に問われ、向き直った銀時が
どことなく楽しげな様子で言う。
「よくぞ聞いてくれました〜驚けよ?
今からJスターズをFOXENGINEで作り直すぞ」
突拍子のないその発言は 確かに二人を驚かせた。
「ちょっ・・・ちょっと待って下さいよ銀さん!
そのエンジンそんな簡単に仕える代物じゃないでしょ!?」
新八の指摘通り、FOXENGINEは実写並みの描写を
可能とする複雑なシステムが組まれており
それ故に モデル製作・モーションキャプチャー等も独自の設定や調整が
必要となり、知識のない素人が簡単に手を出せる代物ではなくなっているのだ。
だが銀時は 余裕を崩さないまま続ける。
「何言ってんだよ新八
オレが何のために金時を呼んだと思ってんだよ?」
「そうとも!モデルやモーションのキャプチャーはオレの目と
頭脳で行うから安心しろ。こっちのが面倒な機器も使わずに済む。」
「何ですかそのご都合主義な機能!?」
「文章じゃ伝わりにくいし絵面地味アルから仕方ないネ。」
「問題そこ!?」
ツッコミの合間にも出演している3人のモデルや
ステージが出来上がり、側にあったモニターへ映し出されていく。
「すっげーアル!キャラクターとかステージとか
どんどんリアルになってるネ!」
「うん・・・それはいいんだけど・・・・・」
はしゃぐ神楽を他所に、作り直したキャラモデルと
バトルステージを見る新八の表情は徐々に引きつってゆく。
「なんかリアル過ぎて気持ち悪いんだけど・・・」
「しゃーねーだろうよ新八
それが今の世のゲーマーが求めている水準なんだから」
「いやでもこれはさすがに・・・」
「割り切れよぱっつぁん、ぶつくさ言ってねーでよぉ。
ホラお前のモデルも完成した。」
金時の脳内で瞬時に作成された自らのモデルがモニターへ
映されるた瞬間、彼は現金にも画面へ食いつく。
ようやく吹き出し眼鏡だけじゃない 自分の操作キャラモデルが
・・・と期待に胸を躍らせた少年の瞳は
某ケンカアクションゲームばりにドット絵化した
キャラモデルを目にして、即座に輝きをなくしていく。
「何で僕のモデルドット絵なんだぁぁぁぁぁぁ!!」
「何言ってんだよ新八、めっちゃキレイになっただろうが」
「よく見てみろ?ドットの色彩がきめ細かいだろう?」
「ドット絵じゃ横から来た敵しか攻撃できないでしょうが!!」
「んだよゲームはドットが基本だろうが」
「それだとFOXENGINE使った意味ねーだろうがレトロ派コンビ!!」
ダイレクトってレベルじゃないマーケティング後半戦
〜正直この為に全ての作品がある〜
と一悶着あったものの、彼らの監修をへてJスターズの
データ全てをFOXENGINEで作り変える作業は終了した。
「なんとかできたアルな」
「ああ、後は俺の洗脳電波でここのプロデューサーに
売り出させれば完璧だ「ちょい待て」
「どうした?あとはもう出荷するだけだろう」
「あのなーオメーら、何か忘れてねぇか?」
訊ねられ、金時は残る二人と顔を見合わせるも
特に何も思い至らず揃って首を傾げる。
「忘れてる事?」
「何アルか銀ちゃん?」
「鈍いなオメェら。
このまま売り出したところで客の目に留まるわきゃねぇだろ?」
「まさか・・・」
感づいた金時の言葉を、すかさず銀時が引き継ぐ
「スバリ、タイトルだ!」
「「タイトル!?」」
「そうだ!いくらFOXENGINEで作り直した所で
見た目が変わってなきゃ客はブースの前を通り過ぎるばかりだ」
「それでは前回の二の舞、スク○ニはおろかバンナムや
若手のプログラマーどもにも勝てなくなる。」
「最後のは管理人の内輪ネタ・・・じゃなくてタイトルて
"2"とか"改"とか付ければいいんdげばぁ!?」
提案後 新八は力強い張り手をくらった。
「アメェェェェェ!!カルピス原液よりアメェ!!」
「そんな安直な事しか言えないから映画で眼鏡を入れ替えるハメに
なるアル!何アルかあの中二イケメン眼鏡掛け機は!!」
「今完結篇の話関係ないでしょうが!!」
「関係大ありだ!そんなだから作者はいつまでたっても完結篇に
着手できねーんだよ!つーか色々躓いてPCの前で
"管理人さんごめんなさい何でもしますから!"
って土下座してんだよ!!全力でゲザってんだよ!!」
「それ僕のせいじゃなくて自己責任!!」
「ん?今何でもするって「管理人が不必要なそのネタの多用
嫌ってたから、それ以上やると磔千本ノックの刑に処されるネ」
もしくはムカデ人間の刑な?お前真ん中で>Ω
「それが人間のすることかぁぁぁ!?
てかどっからともなく現れてんじゃねぇよバ管理人んんん!!」
若干トラウマ量産しかねない問答を交わしつつも
一位を獲得すべく、一同は真剣にゲームタイトルを考え始める。
「やっぱり単純に"2"とか"改"とかでいいと思いますよ?」
「んな在り来たりなタイトルでユーザー騙せると思ってんのか?」
「そうだぜぱっつぁん、ここはextremeとか
Boostとか捻ったタイトルで」
「それ違うタイトル!!」
「甘いね金ちゃん!ここはこうするアル!」
言って神楽は、どこからともなく出したフリップに
書き込んだタイトル案を全員へと見せる。
[Jスターズ ビクトリーVS for○S3]
「待てぇぇぇぇ!!
それ某大乱闘のタイトル丸パクリじゃねーか!!」
「違うネあっちは3Dえs「いちいち危ねぇ発言すんな!!」
神楽を張り倒し発言を阻止した銀時は
「ここはこうだろ常識的に考えて」
流れでフリップに書いたタイトルを、ドン
[Jスターズ ビクトリーVS 3tri]
「それもアウトォォォォォ!!
それ狩猟ゲームのパクリだし3まで出来てないし!!」
「ならこうするネ!」
懲りずに差し出されたフリップには
[Jスターズ テイルズオブビクトリーVS]
「その下りはもういいわぁぁぁぁぁぁ!!
何でもテイルズオブれば解決すると思ってんじゃねーよ!!」
「じゃあこれは?」
[Jスターズ ビクトリーVS よみがえる逆転]
「何を逆転するんだぁぁぁぁ!!
これもうゲーム違うじゃねーか!!」
やれやれとでも言いたげに発案者の金時が肩を竦める。
「何言ってんだぱっつぁん、無実の罪を着せられた依頼人を
救うって所は俺らと似てるだろ?」
「それ長谷川さんの痴漢冤罪の時だけでしょうが!
そんなの誰も覚えてねーよ!!」
「全く見てられんな」
言い争いを遮って、いつの間にか現れた桂が
しれっと4人の輪へ混ざる。
「おいどっから湧いてきたヅラ」
「ヅラじゃない桂だ。何やら新作ゲームのタイトル名で
困っていると聞いて駆けつけた次第だ」
「一体どこからそんな話聞いたんですか・・・」
「なら、こういうのはどうだろうか」
最もな指摘を無視して、桂もフリップにタイトル案を
したためて全員へと差し出して見せる。
[Jスターズ ビクトリーVS 龍剣伝]
「それファミコンのタイトルだろうがぁぁぁぁ!!
何で突然忍者押し!?他にも登場キャラいるからね!?」
「何!?ファミコンのタイトルに困っていたのではないのか!?」
「違ぇーよいつまでファミコンひきずってんだテメーは!!」
「お の れ 邪 鬼 王!!!」
「「「しつけぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」」」
叫びと共に3人が桂をしばき倒している所で
「オイなにしてんだテメーら。」
土方らを筆頭とした真選組の面々がスタジオへと駆け付け
彼らの側へと詰め寄ってきていた。
ちなみに桂はというと
スタジオのドアが開く0・05秒ぐらい前にはすでに
キャプテン・カツーラへと変装完了していた。ワザマエ!
「んだよテメーらなんか呼んでねーよ」
「あんだとコラ?テメーらだけ目立とうとセコい事
企んでるようだがそうはいかねーぞ」
「そうでさぁ旦那、こちとら不完全燃焼で終わった
双六ごときで満足してると思ってんですかぃ?」
沖田の発言に 土方も納得したように頷いている
「総悟の言う事も一理ある、そもそも侍が運否天賦に
頼り切って勝つなんざ邪道だろうが。」
どうやらバトルも全て運任せとなってしまう件の双六には
大人の都合と言えども 承服しかねる部分があったらしい。
「そうだ、てことで俺とお妙さんがメインキャラになれば
オンライン対戦も盛り上がるってもんだ!」
「何が盛り上がるアルか?
股間アルか?股間が盛り上がるアルか?」
「神楽ちゃんはしたないからやめて!!」
新八が隠語へ釘を刺し、土方が咳払いをして話を戻す。
「ま、オレとしてはこれが一番しっくりくるな」
[Jスターズ ビクトリーVSヤクザ]
「「「何でヤクザが入ったぁぁぁぁぁぁ!?」」」
銀時と新八、そして金時のトリプルツッコミが飛ぶ
「何でヤクザが入んだよ!?ヤクザどっから来た!!」
「これだとビクトリーってキャラとヤクザが
戦うみたいになるだろうが!!」
「つーか何でヤクザなんですか?」
問いかけに、土方の目から涙が零れ落ちてゆく。
「じょ・・・ジョーの兄貴の仇じゃコラァァァァァ!!!」
「ジョーの兄貴て誰!?まさかエイリアンVSヤクザ!?」
「ビクトリーがなんぼのもんじゃぁぁぁぁぁぁぁい!!!」
「そこ否定すんなぁぁぁぁ!!
ジャンプ三大原則の勝利を否定しちゃだめぇぇぇぇ!!!」
無意味な応酬を見かねて、近藤が手を挙げた
「じゃあここはこれで丸く収めるってのは」
[Jスターズ ゴリラVS]
「ビクトリー消されてゴリラが乗っ取ってきたぁぁぁぁ!?」
「ゴリラが色んな怪獣と戦う特撮ゲームだ」
自慢げに胸を張る近藤だが、当然ながら
全員不満げな眼差しを向けている。
「もうそれジャンプ関係なくね!?」
「ちなみにゴリラの捕獲レベルは59万でさぁ」
「それもう捕獲不能!!」
「しゃーねーな、じゃあこういうのはどうですかぃ?」
沖田が手にしたフリップへ、[Jスターズ 土方散る]と
「もはやJスターズの要素一つもねぇぇぇぇぇぇ!!」
「つーかどさくさに紛れて俺を抹殺しようとしてんじゃねー!!」
「歴代ジャンプキャラが土方をボコボコにするリンチゲームでさぁ」
「これ少年漫画のゲーム!!」
「少年へ何をさせる気だ全く、ここは歴代ジャンプキャラを
攘夷志士へと勧誘していくRPG超大作にだな」
「根本から入れ替わってるじゃねぇか!!」
白熱し、収拾がつかなくなっている閉め切ったスタジオ内に
「もういいわぁぁぁぁぁぁぁ!!!
こんな事なら"改"にして売った方がまだマシ」
新八のツッコミが響き渡った・・・その時であった
リリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ
突然 スタジオの片隅にあった電話が鳴り響く。
あまりの事に一同が静まり返り
お互いに顔を見合わせあい・・・
最終的に向けられた視線の圧力に耐え切れず銀時が
渋々と電話まで近づいて、そっと受話器を取る。
「・・・もしもし?」
『もしもし・・・私、○島プロダクションの小○秀○です』
聞こえて来た男の声と、その名乗りに
受け答えをする当人だけでなく全員の身体がびくりと震える
『今、あなた達の後ろにいます』
ドゴン!とけたたましい破壊音が間髪入れず鳴り響き
全員がゆっくり、ゆっくりと後ろを振り返ると
閉め切られていたドアにめり込んだ斧の頭が見え隠れして
穿った穴を大きくし 奥へと引っ込んでゆく
そうして出来た大き目の隙間から
「自分らすごいなぁ」
ニッコリと笑うメガネの男のkdrftぎぃうおじkぽl
「ボス、諜報員が不届き者の成敗に成功、帰還する・・・だそうだ」
スタジオのビルの外に駐留していた達MSFは
カズからの報告を聞き、ため息を吐いた
「全く・・・まさかあそこまでやるなんてな」
PCへの不正アクセスとウィルスの報告を受け
プロダクションのスタジオ内に残されたカメラの映像から
彼ら四人の侵入を知ったMSFの面々は即座に情報を集めて手を打った
"獏"に侵されたサーバーはサニーによって問題なく修復され
やらかした彼らは、こうしてホラー映画さながらの
恐ろしい目にあっている・・・というワケだ。
「バックアップも取ってあるのにバカな奴らだ・・・何にせよ
ファントムペインの発売も滞りなく行えるそうだ。」
「銀さん達には気の毒だがな、こっちはこっちの事情があるんだ」
二人が話している中、作戦を終えた諜報員が戻ってくる
「お、我等の神がお戻りになられたぞ」
「今後もよろしくお願いします・・・監督」
メガネの男は、とカズへ一つ頷いてから
こちら側へと笑顔を向けて 新作ゲームのパッケージを手に言う。
「みんな、ファントムペイン楽しんでね!」
METAL GEAR SOLID V
PHANTOM PAINE
NOW ON SALE
・・・そんな宣伝の様子をネットで見つけたスネークが
「またこのオチかよ・・・」
げんなりした顔で呟いたのだった。
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後書き(退助様サイド)
退助「勝手に監督出してしまいましたが・・・
これも全てファントムペインのためって事でよろしく・・・」
どよ〜ん(明らかに落ち込む姿を見せる)
桂「どうした?何故そんなにブルーになっている。
せっかくファントムペインが発売したというのに」
退助「いやね・・・GZプレイしてね、リアルな世界に
感動してたんだけど・・・クリアしたら・・・ね・・・」
銀時「んだよ勿体ぶりやがって」
退助「はい・・・こちらの映像をご覧ください」
新八「・・・え、何ですかコレ?何この展開!?」
神楽「そんな!!何でパスがあんな事になったネ!!」
金時「落ち着け神楽、ここではそう決まったわけじゃないだろ」
退助「すんません、これやるとしたらこのシーン外せません。
俺としては心苦しいのですが」
神楽「オイ、眼か耳か鼻かどっちがいいアルか?
リクエストに応えてもいいアル」
近藤「ちょちょちょ、落ち着いてチャイナさん!?」
土方「大体ファントムペインにも出てるって話だろうが
少し様子を見やがれ」
沖田「つーわけで、あまり期待しないで待ってて下せぇ。」