・・・・・・あれ?・・・・・・
目の前が真っ暗だ・・・・・あれ・・・・・?
前の作戦でも同じ事があったような・・・・・
あれ・・・?ていうか何で俺倒れてるんだ・・・・・・?
・・・・・・あれ・・・・・・・?
目が覚め、俺はゆっくりと起き上がった。
あたたた・・・・なんか頭がガンガンする・・・・・・
あ、思い出した。
確かが台から落ちそうになっていたのを
受けとめようとして頭を・・・・
「・・・だいじょ・・・・・・へ?」
あれ?何で隣に俺がいるんだ?
あれ?ていうか思ったより身体が軽い・・・・・・・
ていうか・・・・今、出た声が高かったような・・・
あと身体に変な違和感が・・・・
「う、うーん・・・大丈夫だっ・・・・・・え?」
俺の身体が起き上がり、驚きを露わにする。
そしてお互いを見つめ確認を・・・・・・
つーか確認するまでもない
「「入れ替わってるぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」」
入れ替わった時は大抵同じ事をすりゃ…って
んな簡単にいくかぁぁ!!
「オイィィィィ!!どういうことだよコレェェェェ
何で俺達入れ替わってるんだ!?」
「まさかが私と頭をぶつけてそれで
・・・・入れ替わりを?」
「いやいやいやいやいや冗談じゃねぇぞ!
作者の野郎、テコ入れかネタ切れか知らねぇが
記憶喪失に続く王道ネタやりやがって・・・!!」
と、天を仰いで叫んでみても始まらん
とりあえずパラメディックに聞いてみるか。
あれでも一応部隊の名医だからな。
「パラメディック!」
『どうしたのジャッ・・・ってあれ?ローズさん?』
「わけあって入れ替わってしまったんだ!
どうすればいい!?」
『入れ替わった?またまた冗談を・・・・・
フェイス/オフじゃあるまいし。』
「本当なんですよ!!信じて下さい!!」
『ジャック・・・何よその気持ち悪い喋り方・・・・』
「だから本当なんだってば!!」
『・・・もういい加減にしてちょうだい。
映画鑑賞の最中だったんだから じゃあね。』
不機嫌そうに無線越しの声はそう言う
ちょ!?
「「待って!!
お願い信じてパラメディック先生ィィィィィィ!!」」
しかし・・・無情にも無線は切れた。
「くそ・・・・こんな時に役に立たない・・・」
「ああああああああ!!」
唐突に俺の身体をしたが、頭を抱え叫ぶ。
「ど、どうしたんだ!?」
「今日お店に行く日だった・・・・
どうしよう・・・・大切なお客さんが来るのに・・・」
仕事、っそういや俺は・・・!
・・・・・・・・・良かった、今週は任務なしだ。
確認し 一息ついてから俺は立ち上がった
「分かった、俺が行って来る。」
「え!?無理よ!今日来るお客さんは」
「大丈夫だって、どれ着ていけばいいんだ?」
「ああもう・・・分かったわ、今日は・・・・・・」
諦めたように立ち上がったが持ってきて
俺へと渡した服は・・・・・・
「何でよりによってナース服・・・・・・・・・」
「仕方ないでしょ?
アンタのお得意さんの趣味なんだから。」
答えたのは後ろで着替えているお良さん。
ちなみにここは、スナックすまいるの控え室だ
「つーか何でさっきから後ろ見て話してんの?」
「え!?あ・・・いえなんでもないです・・・・・・」
だって・・・・今の俺は、女であっても心は男
堂々と着替えなんて直視出来るハズもない・・・・
指名が来るまでの間中 ずっと後ろを向きながら
素数を数え続け・・・・
ついにが言う"お得意さん"が来店してきた。
「いらっしゃいませ、お待ちしておりました。」
「おお〜、やっぱ君は何着ても似合うなぁ・・・」
んだよこの気持ち悪いオッサンは・・・・・・
はいつもこんなのと飲んでんのか?
とにかく席に着き、酒を飲み交わしながら
他愛も無い話に相槌を打つが・・・
「ねぇちゃん、いい加減わしと
付き合ってくれよ〜。いいだろ〜ん?」
「え?」
脈絡無く、話を振られてうろたえる。
何言ってんだこのオッサン?付き合う?
「何がです?」
「何がって・・・もう何回も言ってんじゃんか〜。」
ははぁ・・・・なるほど
恐らく俺の存在に気づかずアタックしてると見た
・・・うっし。
アカデミー賞モノの笑みを浮かべ、オッサンへ言う
「申し訳ありませんが私には
もうお付き合いしている人がいます。ですので」
「そこを何とか頼むよ〜。」
あれ?知ってたんだ・・・・知ってて
んなこと言ってんのかこのオッサン・・・・・・
うん・・・?ちょっ尻の所に違和感が・・・・・・
ってこいつ・・・・・・・・・・・!!
「何のケツ触ってんだエロ親父がぁぁぁぁ!!!」
気付いた瞬間俺は 条件反射でオッサンの腕を掴んで
CQCでテーブルに叩きつけてしまった。
「ギャァァァァァ!!!」
「ちょっとお妙ちゃ・・・・じゃなかった
ちゃん何してんのぉぉぉぉぉ!?」
し、しまった!?
つい反射的にCQCを・・・・・!
「ちゃん!?何やってるのよ!
あなたのお得意さんでしょ!?」
慌ててお妙さんがこちらに走り寄ってくる。
やば・・・・・・ごまかさなきゃ!
「あ、あの・・・ええと・・・・・
ちょっとお尻触られて・・・」
「あらおかしいわね・・・そんなん普段の事なのに
動じなかったあなたが 何で今こんな事を?
ていうかそもそもあれさんの武術しゃないの?」
え!?マジでか!?
ていうか俺のCQCだと見破られてる・・・・!!
「あなた・・・ホントにちゃん?」
真っ直ぐなその視線の前で 隠し通せる自信は無い
「・・・・・・わかりました、正直に話します。」
控え室に戻り、俺はお妙さん達にこうなった経緯と
現状を分かる範囲で説明した・・・
「そう・・・・なら今のあなたは
さんってことでいいんですね?」
「ああ・・・・ホントに信じられんと思うが・・・」
「だから私と話してた時ずっと後ろ向いてたんだ。」
「待ってよ、という事は
今のさんの身体にはちゃんが?」
「ああ・・・・幸い今週は仕事がなかったから
家で待機させているんだ。」
「それは早くなんとかしないといけないわね・・・・」
ホントだよ・・・早くしないと
この身体で任務を遂行しなければいけなくなる。
いや、ある意味都合がいいんだがそういうわけにもいかん。
「とにかくちゃんの方は家にいるんですよね?
早く行きましょう。」
「ああ、迷惑を掛ける。」
二人で仕事をどうにか早引けさせてもらい、家に帰宅すると
ドアの前には銀さんが立っていた。
「んだよさっきからノックしてんのに全然出てこねぇな
・・・パフェ奢ってもらおうかと思ったのによぉ〜」
こいつ・・・・・・・こんな時にワザワザ
たかりにきやがって・・・・・・・・
腹が立ったので、ちょっとイタズラしてやろう。
お妙さんを近くに待たせ 家の前まで歩いていく
「ねぇ銀さん。」
「お?か。の奴知らねぇか?」
「いいえ知りません。それよりも〜今私暇なんですよ
ちょっと何処かに行きません?なるべく人気のない所。」
「え、マジでか?いや〜俺最近溜まり気味だから
あんなコトもこんなコトもしちゃうかもよ?」
ククク・・・・うまいこと食いついた・・・・・・
「そう・・・溜まり気味なんですね・・・・・
だったらこれで吐き出させてやるよエロ天パァァァ!!」
ニヤついて手を伸ばした銀さんの腕を掴むと
股間から思い切り地面に叩きつけた。
「イヤァァァァァァァァァ!俺がぁぁぁぁぁ!!
もう一人の俺がぁぁぁぁぁぁ!!テメ何しやがる!!」
「ハッ!誰がテメェみたいな天然パーマと好き好んで
付き合うかってんだよあんま調子に乗んなよ!!
後パフェなんて絶対奢らんからな!!」
「あのーちょっとちゃん、性格変わってね?
ていうかまるでみたい・・・・・」
「その通りだ、俺はだぜ!!わけあって
今はの身体に入れ替わってしまったけどな。」
「え?話が全然掴めないんだけど・・・・・?」
ポカンとする銀さんに 寄ってきたお妙さんが言う。
「銀さん、今ここにいるのは
ちゃんの身体を持ったさんなんですよ。」
「いやいやいや分かんねーし
アイツじゃねーんだからキッチリ説明しろっての。」
とりあえず俺達は家の中に入り、銀さんには
こうなった経緯を簡単に説明した。
「なるほどね〜、またそんなベタな。」
「とにかく、早いとこ元の身体に戻らないと
俺も任務が遂行できない。」
「つーか、今お前女だから逆にいけるんじゃね?」
「の身体でか?
そんなことするなら任務放棄するわ。」
「私も早く元の身体に戻りたいのよ。
なんか体中重たくて・・・・」
「ああ、迷彩服の中にUSPやらベレッタやら
拳銃5つ隠し持ってるからな。」
途端に銀さんはギッと俺へ顔を向ける。
・・・言っとくけど、"中身が"だ
「おまっ何処のシティーハンターだよコノヤロー。
人間兵器でも目指してるわけ?」
「いやでもいざと言う時の備えは必要だろ・・・
てか早く戻りたいんだ。何とかならないのか?」
銀さんは腕を組み、少し唸って考え始める。
「さん、当時の状況とか覚えていませんか?」
「ええと確か台の上でバランスを崩した
を助けようとして・・・・・」
「それで頭がぶつかって今の状況に・・・・・」
お妙さんに説明をしていると、急に銀さんが
顔を上げて 俺らを指差しこう言った。
「ああ、なるほど〜んじゃ話は簡単だわ。
お前ら一発やれ。」
「「はぁ!?」」
「だから、一発しけこめば治るかもしれねーじゃん。
ささ、俺達のことは気にせず一発
「やかましいわエロ天パァァァァァ!!!」
即座に加わったお妙さんの制裁により
銀さんは 家の床にめり込み流血した。
ったく・・・・・・・・んな事で治るかっての。
気を取り直し、お妙さんは言った。
「さん、ちゃん、とにかくその時と同じ事を
してみたらどう?記憶喪失の場合に同じショックで
治すって方法もあるし。」
なるほど・・・・・・・・・
「やってみるか?」
「え、ええ・・・・・・」
言われた通り、あの時とほぼ同じぐらいの場所で
俺が台の上に立ち がその下でスタンバイする。
「・・・・・・どうしたの?早くバランス崩して。」
「いや・・・バランス崩すってどうやればいいもんなのか
・・・・・意外と難しくってな・・・・・・」
案外やろうと思うと踏ん切りがつかない
こんな時、日常的に死にかけるあいつが羨ましく・・・
ならんな全くうん。
「じれってぇな、さっさとやれやバカップル。」
銀さんはそう言いながら俺が乗っている台を
急に蹴ってバランスを崩させた。
「ちょっと!!まだ心の準備ってもんが出来てな
・・・・ってわぁぁぁぁぁぁ!?」
「え!?ちょっといきなり来られても・・・
きゃぁぁぁぁぁ!?」
俺達は勢いよく顔面から激突した
ついでに不可抗力でキスまで・・・・・・・・・・
「オイオイこんな時にもバカップルアピールですか
やっぱ一発やりゃ早かったんじゃねーの?」
「これ半分銀さんのせいでしょうが。」
お妙さんがツッコミ代わりの鉄拳を
銀さんの頬に食らわせていた。
「あたたたた・・・・・・・・・・・あれ?」
「いたたたた・・・・・・・・・・・え?」
身を起こし、俺達は互いの身体を触って確認・・・・・
というより確認するまでもないんだが・・・
「「治ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」
「ま、マジでか・・・・・・・・・・!」
「良かったわねさん、ちゃん!」
「まさかホントにこの療法が効くなんてな・・・・・」
「お妙さん ありがとうございました。」
頭を下げたに、お妙さんが思い出したように言う。
「あ、そういえばちゃん。あなたのお得意様ね
さっきさんが投げ飛ばしちゃったもんだから
もうお店に来ないんだって。」
「ええ!?そんなことしたの!?」
すごい剣幕で詰め寄られ、流石にちょっとたじろぐ。
「いやだってケツ触ってくるもんだから・・・・
だってホントは嫌だっただろ?」
「そうだけどあの人 私のパトロン同然の人だったのに!
ああまた稼ぎ場所を失った・・・」
「わ、悪かったよ・・・・
今度欲しいもの何でも買ってあげるから・・・・・
だから勘弁してくれ。」
「ええとじゃあ超ジャンボパフェを」
「誰もアンタに聞いてねぇんだエロ天パがぁぁぁぁ!!」
俺は銀さんを蹴りで外に吹き飛ばした。
ったくこの人はしまいまでもう・・・・・・・・・
でも・・・・・これで一つ分かった事実がある。
が・・・恥も凌いでこっちの世界で稼いでいた事が・・・・
その一件以来俺は、しばらくスナックすまいるに
通い詰めるようにし始めた。
「オーイ次テッキーラ!!」
「私カシオレ飲みたーい!」
「それじゃあ俺はお妙さんのためにピンドンを!!」
「それじゃ私は猟銃を。」
「え!?冗談ですよねお妙さんんんんん!?」
騒がしい店内といつもの面子を眺め、ちょっとため息。
「・・・・・・・はあ・・・・・まあ・・・・いいか。」
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後書き(退助様サイド)
退助「さて、記憶喪失に続く王道ネタとして
人格の入れ替わりをお送りしました。」
銀時「これ長谷川さんと神楽もやらかしてなかった?
かぶき町日記か何かで つーか治し方がベタすぎ
ちゃっかりキスまでしやがってよぉ。」
退助「だって他に何があるよ?
まさか表で一発ヤるわけにゃいかんし」
銀時「ちっ・・・それより女二人で仕事抜け出して
クビになんねぇのかよ?」
退助「舌打ちしない 早退したんだから大丈夫でしょ
・・・・どうやったのかは聞かない、怖いから」
妙「あ・・・という事はあの時のさん
私達の着替えを覗いていたってことよね・・・・・?」
退助「ドス黒いオーラ出さないで!
不可抗力だったんだから仕方ないでしょ!!」
銀時「お妙はともかく他のキャバ嬢のはちっと
羨ましいなーコノヤロぶるぁぁぁぁ!」
妙「私はともかくって何かしら天パ・・・あぁ?」
退助「お・・・鬼だ・・・・・・・・!」