達がマザーベースへと戻ってくると


ヘリポートには大勢のMSF兵士が並んで出迎えた。





『任務お疲れ様です。ボス!!』


一糸乱れぬ彼らの敬礼と歓待を受け

気恥ずかしげに 英雄は苦笑う。





「近藤さんも、こんな感じなのかな?」


「いや〜あのゴリラは違ぇだろ。」


「しかし悪い気分では無かろう?」





肘をつつきあう2人へモゴモゴと返すうち


満面の笑みを浮かべたカズが 彼の前へと現れる。





「ありがとな、本当に助かったよ。
お前は・・・・やはり英雄だ。


「よしてくれよ・・・そんな事より後始末を・・・」


それは俺達がやっておく。お前はゆっくり休め。」


「けど・・・」


「オメェさ、こういう時ぐれぇグータラになれよな?」





やわらかく笑いかける銀時の横から、親愛の表情を
浮かべて新八と神楽が現れ 口を揃える。





そうですよ!色々率先してがんばってたんですし
銀さんを見本にしてダラけちゃってください。」


「安心するヨロシ、銀ちゃんはグータラ
関してだけは並みの英雄アル。」


「オメーらそれ褒めてんの、馬鹿にしてんのどっち?」





久々に普段通りのやり取りを目の当たりにして


は 静かに微笑んだ。


「わかった、参考にさせてもらうよ。カズ」


「わかってる、状況は明日にでも報告する。

司令室の寝室を使うといい、寝心地は
5つ星ホテル顔負けだぞ?」


キャッホー!ベッドでトランポリンしてくるアル!」





目を輝かせる神楽の後ろ首を、カズが掴んでなだめる





「見るのは明日からな、今はボスを休ませる事が優先だ。」


「じゃ、後は頼んだぞカズ。」


「ああ・・・ゆっくり休め。





手を振り 仲間達を後にし彼は司令室の寝室に向かい







扉を開けると・・・





「・・・おかえりなさい。」


が、諸手を上げて出迎えてくれた。





「ああ、ただいま。」


「やっぱり・・・・・なら、必ず
やり遂げてくれるって信じてたわ。」





うっすらと涙ぐむ彼女のまなじりを指の腹で拭い


「流石にヤバかったよ、多分今までで最悪だよ。」





二人はベッドへと並んで腰かける。





よかったの?大事なバンダナ・・・」


「ああ、ママルポッドの手向けってやつだ。」


「あの時・・・びっくりしたわ、動くはずのない
ピースウォーカーが動き出して・・・

自分で湖に入って 偽装データを・・・」





少し間を置いて、ポツリとが呟く。





「多分だけどな。」


「え?」





戸惑う相手を横目で見やってから ベッドへ
背中から倒れ掛かって身体を預け


彼は・・・その時の事を思い起こす。





「偽装データが止まらなかったのは、ポッドの中で
機能代償が行われていたからだ。


俺が必死で行ってた攻撃をきっかけにAIが刺激され
動き出すまでに回復した・・・きっとそうなんだと思う」


「・・・ええ、そうかもしれないわね・・・」





しんみりとした空気が、部屋の中へと満ちてゆく







「ねぇ、・・・今度2人でビッグ・ママのお墓に・・・

・・・・・・・・


返事が戻らないので顔を向けると





は、眼を閉じて安らかに寝息を立てていた。





愛しげな眼差しで彼の頬を撫で そっとリネンを
かけたは静かに立ち上がり


「・・・お休み、ジャック。」





ささやきを残して・・・・寝室の扉を閉めた。











第27話 優しい笑顔でいられる事こそ
平和への第一歩…かもしれない












翌日・・・マザーベースの糧食ベースにて





「この世の天国・・・ヘヴンを教えてあげるわ。」


『ゴチになってまーす!』


兵隊達に妙なカリスマを発揮するセシールを眺めつつ
達も朝食を取っていた。





「ここをまともに利用したのは始めてだが・・・
軍の食事にしちゃ、ずいぶん充実してるな。」


軍の食事は生活感がないって、
そこのパツキンのネェちゃんが考案したそうだぜ?」


「セシールもか、なるほどな・・・」


「ジャック、少しいいか?」


と食事を載せたトレー片手にカズが隣へ座る。





「どうしたカズ?」


「パスのことなんだが・・・
知っての通り、彼女には身寄りがない。」


「あの・・・学校の方はどうなったんです?」





箸を置きつつ訊ねる新八へ、彼は簡単に説明する





今まではザドルノフ経由で奨学金をもらい
学校の寄宿舎で暮らしていたが


その奨学金の出どころ自体がKGBからであるため


仮に彼が釈放されても、もうパスの手に
金が渡る事は無いハズ・・・と。





「どうせロクな金じゃない。良かったじゃないか。」


「そこで・・・だ。提案としてしばらくの間
パスをここに置いてやりたいんだが、どうだ?」


「パスは何て言ってるアルか?」


「ぜひ何かの役に立ちたい」と。気丈に笑ってたよ」


返答になんとも言えない顔つきで、神楽は
炊飯器一杯のゴハンをタクアンでかっ込む。





「とは言え、あくまで一時的な措置だ・・・
今回の件のショックもまだ残っている。

今の彼女に、俺達以上の理解者はいないはずだ。」





器用な箸捌きを駆使して肉じゃがを一口頬張ってから
はこう答え返す。





「わかった・・・だがカズ、彼女から目を離すな。


え?どういう意味だ?」


「ここの暮らしに慣れるのは、パスにとって
いい事じゃないだろう?」







そこで合点がいってか、彼も声を上げて笑う。





「分かっているともジャック、彼女を兵士にしようって
ワケじゃない・・・後で本人からも話を聞いてやってくれ」


「ああ。」


「それとな・・・・ストレンジラブ博士も
マザーベースに来たいと言っている。」


「へー、あの銀髪ショートのエロいネーちゃんもか」





味噌汁をすする銀時の横で、子供2人がジト目をするが

とりあえず放って置いて発言者は続ける。





「彼女も仕事がなくなっちまったわけだし、本国に戻るのも
いろいろとややこしそうだからな。

その辺りも詳しくは彼女に聞いてみてくれ。」





行き掛かり上、確執はあった相手であるが


研究開発班としての能力の高さが言うまでも無いのは
この戦いで体感済みだったので





「わかった、行ってみるよ。」







頷いて、食事を終えたはまず研究室へと訪れる。







「・・・ジャックか。」


「ストレンジラブ、どうしてマザーベースへ
来る気になったんだ?」


「お前に興味が湧いた。」


「俺に・・・?
まさか、今度は俺をモデルにしたAIを・・・!





構える相手へ、ストレンジラブはニッと唇を歪めて言う





「はっ、それも悪くない。だが・・・・
もう人の思考そのものを移植するつもりはない。」


「・・・安心したよ。」


「お前はビッグ・ママの遺志を継ぐ男だ。
そのお前が人を集め、育て、一つの組織を作ろうとしている

私は・・・・その"行く末"を見てみたい。





ふぅん、と相槌をもらして彼は訊ねる。





「AI研究に戻るつもりはないのか?」


誰がやめると言った?続けるさ。」


「ここでか?」





首を一つ縦に振り、ストレンジラブはぐるりと
研究所内の様子を見回して言う。





「私にとっては、MSFという組織の成長過程そのものが
神経網の発達に重なって見える。


絡み合い、刺激しあって、その枝葉を広げる・・・
いいインスピレーションになる。」


「面白いことを言うな。」


「もちろん、ただで研究させろとは言わない。
成果は還元する。」


「わかった。よろしく頼む。





初対面の時よりも穏やかさの増した彼女も


自分と同じように、過去に区切りをつけたんだ
はどこかで確信していた。







「あのー・・・ちょっといいかな、ジャック?」


・・・と、研究室の入り口でヒューイが手招きをする。





ん?どうしたヒューイ?」


「君に見せたいものがあってね。おいでよ。」


「・・・全く、相変わらずの性格だな
人を呼ぶならもう少し堂々としたらどうなんだ?





腕を組んで不満げにもらす彼女へ苦笑を返しながらも


2人は格納庫へと進んでいく。







「それで・・・見せたいものって何だよ?」


「来れば分かるって。」





首を傾げつつ車椅子の後ろへついて行くうち





「・・・早く完成してほしいアル、私も一辺
あーいうのに乗って街を闊歩してみたいヨ」


街が壊れるからそれは止めて。頼むから。」


「にしても、まぁあのオタクモドキもやるもんだねぇ」





出入り口から 銀時達の声が聞こえてくる。





「オイオイ、一体何を造ってんだ?」


「いいから見てみなって。」





ヒューイに言われるまま、彼も3人の視線の先へ
目を向けてると・・・


そこには 組み立て途中の巨大ロボットがあった。


「こ、これは!?」


「今、ジャックが倒したAI兵器を利用して
2足歩行兵器を開発中なんだ。」


「いつの間に・・・」





科学者は所在なさげに頭を掻きつつボソリと呟く。





「一応ミラーにも許可をもらって、ジャックにも
報告しようとは思っていたんだけど・・・
ストレンジラブに捕まってそれ所じゃなかったから。」


「ああ・・・・それでか。」


「でもヒューイさん、気のせいかもしれないんですけど
これ"REX"って言うのに似てませんか?」





完成した頭部を指差して言う新八へ、彼はあっさり答えた





似てるも何も参考にしてるから同じものだよ?
設計上あの形がバランスいいからね。」


「なぁんだ、結局パクリアルか。」


「そういう事を言うなリーダー。してヒューイ殿
その科学力を江戸の未来に揮う気は


「「勧誘自重しやがれ なんちゃっテロリスト」」


さり気なさを装い現れた桂のドタマへ
銀時とWツッコミ拳が炸裂した。





「ええと・・・大丈夫なの?あの人」


『いつもの事ですから・・・ところで、これ名前あるの?』





看板でのエリザベスの質問に、ヒューイは少し
考えるようなそぶりを見せて 口を開く。





「ミラーと話して考えたんだけど
『メタルギアZEKE(ジーク)』・・・というのはどうかな?」


『メタルギア・・・・ZEKE・・・』





一同が、異口同音にその名前を唱和する。





「メタルギアは、今まで開発されたものから取った。」


ZEKEって言うのは?」


「攘夷戦争中に江戸が開発した戦闘機を
米軍が付けた呼び名だ。ゼロ式は優れた格闘性能を持つ
・・・幕府軍の主力機になるはずだった。」





言いにくげな言葉の続きを、桂が引き継ぐ。





「だが、幕府が天人へ降伏したためお蔵入りとなった
・・・・といったところか?」


その通り。ジャックが江戸で活動するのも含めて
ちなんでみたんだけど・・・構わないかな?それで」


「ああ。勿論だとも。」





了承を得て ヒューイの表情が明るさを増す。





「ミラーも言っていたが・・・「国境なき軍隊」には
他国の干渉を抑止する力が必要だろう。


メタルギアという『抑止力』があれば、MSFは
本当の意味で自由になれるはずだ。」


「そうだといいが・・・」


自由のために力を持つ・・・
正直、あまり喜べるものではないな。」


「その考えが一番手っ取り早いってのは認めるけどよ」





場違いに気の抜けた、やる気の無い声で





「結局、自由なんてなぁガチガチのルールじゃなくて
自分の魂に従えば自然と手に入ってるもんじゃねぇの?」


へらりと笑いながら銀時が言ったので





侍と英雄の浮かべてた憂い顔は・・・関心と
呆れを半々混ざったモノへ変わった。








「いや・・・銀さんは自分の欲望に従いすぎて
ロクでなしと化してますよね?」


「大人としても少しルールを守っていくべきネ
そんなだから万年天パの甲斐性なしアルよ。」


「テメェらもいっぺん大人の躾(シツケ)が
必要みたいだなコラァァァァァ!!」






せっかくのらしい雰囲気を台無しにして
喧嘩を始めるのも・・・万事屋の日常である。







「・・・何だか個性的なんだね、江戸の人達って」


「否定は・・・出来んがそこの三人とかは
例外中の例外だからな?ヒューイ」


「おおそうだ、忘れるところだった・・・
後でパス殿の所へ顔を出しておいてくれ。





神妙な桂の言葉へ重ねるように、エリザベスも
新しく看板を掲げる。





『ひどく落ち込んでるみたいだったから
相談相手になってあげた方がいいかも・・・』





(ああ・・・そう言えば、カズも今朝方似たような事
口にしていたっけな・・・・)


「わかったよ、ありがとな桂さん。エリザベス。」









昼食時間の糧食ベースで、隅にぽつんと座る
パスを見つけて 彼は向かいへ腰かける。





「パス・・・」


「あ、ジャック・・・」





ひどく落ち込んでいるのがありありと見て取れたので


しばらくは何も言わず、ただ黙々と頼んだ料理を
お互い口に運んでいたが







・・・・重い口を開いたのは パスだった。





「ガルベス先生が、KGBだったなんて・・・

純粋にコスタリカの将来を心配して、私を
手助けしてくれたと思ったのに。」


「君は知らなかったのか?」





訊ねれば、不安そうな声色で言葉が並べ立てられる





本当よ!信じて、ジャック。
大学で平和を研究しているって紹介されて、研究室も
身分証明証もちゃんとあって・・・」


「大丈夫だ、落ち着いてよーく聞いてくれ。
・・・・・・君が騙されるのも無理はないんだ」







KGBに限った事では無いけれども


"連中"は完璧なカバーストーリーを作って
目的の場所へ潜伏し、役目を果たす



その為に身分や仕事は勿論 時には家族さえ用意する


・・・何も知らない他人すらも容易く丸め込んで





端的に語って、もう一度言い聞かせるように
"騙されるのも無理はない"は繰り返した。





「ジャックは、知っていたの・・・?」


ああ。最初に奴と会った時から・・・」


「教えてほしかった・・・」


「すまない。君に伝えるべきか、わからなかった。
余計なことに巻き込みたくもなかった。」


「でも、よくわかったのね?一目見ただけなのに。」


「・・・奴の義手だ。」





それなりに兵器などを目にするは、彼の義手を
暗殺用のモノだと看破していた。





"大学で平和を教えている教授"


・・・そんな物騒なものは 必要ない。







しばらく俯いたまま、何かを考え込んで





「・・・ジャック、一つお願いがあるの。」


「何だ?」





面を上げて・・・彼女はハッキリと口にする。





私にも何か、マザーベースの仕事を手伝わせてほしい。
ミラーさんにも言ったけど・・・みんなの役に立ちたいの」


「・・・いいのか?あんな事があった後だ。
落ち着くまでは休んだ方がいいと思うが・・・」


「ありがとう・・・・でも私は私なりに
自分が出来る事をやりたいの。」






労わる彼に対して、両腕を胸の前で小さく握り締めた
ガッツポーズでパスは元気な様子を示す。





「銃を持つのは無理かも知れないけど、料理なら得意よ。」


「・・・頼もしいじゃないか。皆も喜ぶぞ。」


「じゃあ仕事に慣れてきたら、コスタリカ料理も
レシピに加えたいな。」


その時見せた笑顔は年頃の娘らしい明るさに満ちていて


・・・ようやく、は安心したように笑う。





「楽しみにしてるよ・・・よろしく頼むぞ、パス。





勢いで軽く取った手を両手で包み込むと
戸惑うパスの表情がほんのりと赤く染まり・・・







「オイオイこんな時にナンパ?」





喧嘩の痕跡をあちこちに散らした万事屋三バカ
昼食がてら、事態をややこしく引っ掻き回しにきたので


彼は急いで両手を引っ込め弁解モードに入る





「違うって、パスが落ち込んでいたから相談に乗って
別に隠さなくってもいいアルよ〜?一度ピーマン娘と
デートしてっからロリコンだってのはみーんな知ってるネ。」


「だ・か・らアレは事情があってだなぁ!!」





彼女は首を傾けながら 側にいた新八へ問う。





「なぁに、ピーマン娘って?」


「う〜んパスさんに会わせていいものかどうか・・・」


「いやー逆に珍しい娘っこ同士で
面白ぇ事に「「なるわけねーだろ。」」





元祖ツッコミ役のWコンボは、やはり格が違っていた。









こうして・・・MSFの面々にマザーベースを任せ


銀時達と共にも、一度江戸へと戻ってきた。





『現場の結野です。先日、テレビ番組の途中で
謎の記号が表示され、歌声が聞こえてきた事件がありました。


全国のテレビだけでなく、ラジオやパソコン等でも
同じ状態が起こったとの事です。


番組が中断され、国民から苦情が相次ぎましたが

中には「綺麗な歌声だった。」「誰が歌っているんだ?」との
意見もあり 賛否両論の声が広がっています。』





ブラウン管に広がる情報に、彼は改めて感心する。





驚いたな・・・本当に世界中にママの歌が流れたんだ。」


「ハル兄さんとスネークも聞いたみたいだよ。」


「私の友達も、スペインやアフリカで
"同じ歌を聞いた"って連絡があったわ。」


「そうか・・・」





何気なく街を歩く3人を見かけて







ちゃん!帰って来てたのね!!」





妙と九兵衛が駆け寄ってきた。





「あ、お妙さん・・・お久しぶりです。」


「ねぇ、この前さんのお母様の歌声が
あちこちで聞こえたんだけど・・・」


「僕も妙ちゃんと同じぐらいに耳にしていて
気になっているんだが・・・何か知らないだろうか?」





視線を交わし、代わって彼が答えを口にする。





「・・・あれはな、ママが最期に歌った平和の歌だ。


「え、でも・・・あの人はもう・・・」


「ああ、けど・・・歌ったのは事実だ。」





事情は分からなくても・・・何かを察してか

彼女達はそれ以上、何も聞かずに笑い返していた。









・・・更に時を置いて、サニーを預け
はビッグ・ママの墓へと赴いていた。





「ねぇ・・・・またこうして
ここに立てると思わなかったわね。」


「そうだな・・・だが、俺は国を棄てた
きっとここも、もう二度と来る事はないだろう。」


「憂う必要は無いぞ・・・若人よ。」





彼らへとそう呼びかけて、歩み寄ったのは


花を携えたビッグボスと・・・あの時の議長だった。





「ボス・・・!」


「国を棄てようと何だろうと、死者の弔い
国境は関係ない・・・・・そうだろう?」


「それに今回の事で、核報復の不確実さが身に染みて
分かった・・・自らの慢心が恥ずかしい限りだ。」





言って議長は、姿勢を正したへ手を伸ばす





「本当にありがとう。雷電。」


「・・・・・はい。」


念願だった固い握手が・・・ここに交わされた。







会釈をし議長が去ってゆくのを見送り、は訊ねる





「・・・・ビッグボス、CIAは?」


「いくら愛国者達でも、彼らを止める術はない。」


済まなさそうに告げてから・・・彼は決意を
顔へ宿して、静かに続ける。





「だが・・・少しでも今回の様な事件を抑止する事は出来る
もう二度と、こんな事は起こさせない。


「ああ、よろしく頼む。」





フッと口元を緩ませ・・・古の英雄は何かを
想起するような眼差しで言う





「MSFは、はたから見たら戦争屋だ。
だが、人の意志があれば、平和のために戦う事も出来る。

平和を望む者の力に・・・なってあげてくれ。





新たな英雄は・・・仲間達の顔を思い浮かべて、答えた





「わかってるさ、俺達は・・・「国境なき軍隊」だ
力を持てぬ者達の"抑止力"に・・・なってみせるさ。」






そうしてビッグ・ママの墓前へ並んだ3人は


花を供え・・・・・心からの敬礼を行った。







平和は、人間にとって"不自然な状態"である。


しかし、平和を望む者にとっては
自然な状態でなければならないのかもしれない





平和は・・・・・・決して歩いてはこない


だからこそ、自分達の足で踏みしめ
そこへ向かっていくしかないのだろう。







ピースウォーカー編  完





"恋の抑止力編"へ続く・・・・・?








――――――――――――――――――――――――
後書き(退助様サイド)


退助「さあ長きに渡ったピースウォーカー編も
これで終わりとなりました・・・!」


パス「みなさん、御拝読ありがとうございます。」


銀時「あ゛ー、あんま俺ら活躍できなかったな〜」


神楽「全くアル、私達の大活躍は
ゴニンジャーでボケまくっただけネ。不完全燃焼ヨ」


新八「仕方ないでしょ、ほとんどさんが
メイン張って戦ってたんだから。」


カズ「何にしても今回の事で核報復の不確実さ
身に染みただろう よくも悪くも、教訓にはなった。」


ストレンジラブ「個人的には、他の女性陣との絡みを
増やしてほしかったな。

・・・・・・あんなハゲオヤジが相手では萎える。」


退助「無茶言わんでくださいな。ていうか死者に対して
なんつう事を・・・まあ次回に期待してくれい」


新八「ちょっ待ってくださいよ!
ひょっとしてコレまだ続くんですか!?」



退助「そうだよ?確かにピースウォーカーは破壊した
でもそれだけじゃ終わらんのが小 島マジックなのさ」


カズ「実際、ゲームもここで終わりではないんだな
色々とおまけ要素がゴニョゴニョ・・・・」


銀時「ったく、もう好きにしてくれや。」




恋の抑止力編まで時間が有りますが、お楽しみに!