どうにかマンティスを倒した俺達が目にしたのは
突然動き出し、宙に浮かび上がって結合する
マンティスの装備だった。
・・・一体何が起こっているんだ!?
『流石だジャック!!』
ふわりと浮かぶ機械から、声が聞こえる・・・
その後ろにはサイコ・マンティスの影が見えた。
咄嗟に拳銃を向ける俺とスネーク。
「サイコ・マンティスなのか・・・・!」
『信じていないようだな、ならば!!
世界最高の読心能力と念力、今からお前に見せてやる。』
あれ・・・?これシャドーモセスにもあったような・・・
『俺の念力を見せてやる!
床の上にコントローラを置いてみろ。
いいか、なるべく平らな床だぞ?いいな?』
コントローラ・・・床・・・・・
これ読んでる読者は何やればいいんだよ・・・・・
『今からそのコントローラを俺が念力で動かして見せる!!』
そしてサイコ・マンティスは思いっきり力を込めて腕をふるった
『フン!ヌゥン!!クオァァァ!!!』
しかし・・・・当たり前だが何にも起こらない
『何・・・・?振動・・・・
いや、コントローラ自体ないのか・・・・?』
当たり前だろ、パソコン推奨だからなこのサイト。
『腕を上げたな!いや・・・ハードと言うべきか?』
「ハード所か機種違うからね。」
『ならば、これはどうだ!!』
まだ何かする気かよ・・・・頼むからまともなのしてくれ
・・・・・パソコン主流なんだから
アンタの超能力発揮出来ないんだから・・・・・
ACT−21 MGSスタッフの遊び心も結構
銀魂に通じるモノがある
『今この戦場に来ている奴らの性格を当ててやろう。
いや、奴らの過去と言うべきかな?』
ああ良かった・・・・これなら何とかなりそうだ。
『行くぞ・・・・フゥゥゥゥゥゥン!!
・・・・・・何だこの小娘、かなり暗い過去だが
頭の中は常に兄の事しか考えておらん。』
まさかあいつを読心・・・てかあいつここに来てるのか!?
『まあいい、次だ・・・ヌゥン!!
・・・・・・このガキは上司を殺すことで頭がいっぱい
その上司はマヨネーズ好きと見た。』
沖田君と土方さんを読心したんだな・・・
ていうか戦闘中に何考えたんだか・・・・
『何だ雑念ばかりが集まるな・・・・痔を克服したいとか
・・・女を追いかけまわしていたりとか・・・・・
男に縛られたいとかミントン制覇とか・・・・・
アイドルオタクに酢昆布・・・ロクなものがないな。』
だろうな・・・・・・うん
『うん?この長髪は少し違うな・・・フン!!』
長髪・・・きっと桂さんを読心してるのだろう・・・・
サイコ・マンティスはしばらく黙っていた。
長いな・・・・どれだけ読心にてこずっているんだ?
『・・・・・・・・もういい、長い!何だ肉球って!!』
えええええ!?
あの人こんな時にも妄想してやがったのかよ!?
てーか肉球って・・・本当もうウンザリなんだけど・・・
浮かんでいたマンティスが、倒れた銀さんに目を付ける。
『おや?この銀髪・・・中々興味深い。
どれどれ・・・フン!!』
言うや否や銀さんを読心し始めた
・・・・・・今度は 逆に興味があった。
あの銀さんの過去・・・・どんなものか知る
絶好のチャンスだからな。
『・・・・・な!?こ、これは・・・・!?
ヌォォ!!?』
予想に反し マンティスが突然苦しみ出す。
『ヌオァァァァァァァァァ!!!』
苦しげな叫び声を上げた瞬間
機械がバラバラになってマンティスは消えてしまった。
何だ・・・銀さんの過去はどうなっているんだ・・・!?
マンティスを消し去ったほどの過去・・・・・
一体銀さんは・・・・・・
ふと上の方を見上げると、そこに誰かが立っていた。
「まさか・・・・ザ・ソロー!?」
『戦士の魂は・・・・・常に君と共にある・・・・・』
呟き頷くと ソローも溶けるように消えてしまった。
「ったく、勝手に人の頭覗きやがって。」
入れ違うように銀さんがむくりと身を起こす。
「あ、やっと起きたのか銀さん。」
「誰のせいだと思ってんだよテメェら。」
「お前の自業自得だろ天パ。」
睨み合いが始まりかけた絶妙のタイミングで
無線が鳴り響く・・・ドレビンからだな。
『最後のビーストにも勝ったんだなボス。
あんたが拾ったその人形、ナノマシンを
体内に持つ人間なら どんな奴でも操る事が出来る。
悪魔のツールだな、俺に言わせれば。』
やはりそうか・・・・・あれ?
じゃあジョニーにはナノマシンがないって事になるな。
だからメリル達と統率されてなかったわけか・・・
俺の思考は他所に、ドレビンがお馴染みに
BBの過去を語りだす。
『マンティスは南米の出身だ。
内戦の絶えない小国に生まれ育った。
彼女がまだ幼い頃のことだ、住んでいた村が
敵軍に襲われ焼き払われた。
敵の掃討部隊に追われ 家族ともはぐれた。
そうして命からがら逃げ込んだのは
とある建物の地下室だった。』
銀さんとスネークは黙って聞いていた。
流石に この二人は同情なんてしないか・・・・・・
『そこには数多くの死体がうち捨てられていた。
ほとんどの死体にはひどい拷問の跡があった。
驚きおののく彼女の頭上からは複数の重い靴音が聞こえ
やがて全身の毛が逆立つような悲鳴が響き始めた。』
「悲鳴上げて、何してたんだか」
片眉を跳ね上げ、素っ気なく言い放つ
銀さんにドレビンも同調する
『ま、大体察しはつくだろうがな・・・
そこは敵が仮設した拷問所だったんだ。』
「拷問所・・・・」
『分厚い扉の鍵はいつの間にか閉められていた。
暗く、湿って埃っぽく、死臭は常に鼻をつく。
周囲を満たす拷問の悲鳴に眠ることも出来ない。
閉じ込められた彼女は部屋の片隅で膝を抱き
ふるえ続けることしか出来なかった。』
つらかっただろうに・・・・・マンティス
『1週間が過ぎ、10日が過ぎた。床に溜まる泥水で
渇きだけはいやせたが、食糧はない。
異常な環境と飢餓感は彼女の精神に深刻な打撃を与えた。
メスの蟷螂がオスを食らうのは知ってるか?』
最後の問いかけの意図が掴めず、問い返す。
「何の話だ?」
「あれじゃね?股の「「何でテメェは
そっち方向にしか話がいかねぇんだよ!!」」
俺とスネークのWパンチがキレイに決まり
銀さんの鼻から鼻血が溢れる。
『違う違う・・・んなアダルトな話じゃねぇって
昼夜を問わない悲鳴は耳を塞いでも防げない。
そんな彼女を救ってくれたのは黒い蟷螂だった。
蟷螂は彼女に悲鳴が聞こえないようにする術を
教えてくれたんだ。心の耳に栓をする方法をな。』
「蟷螂がそんなことをね・・・・・・・
俺も教えてもらいたいくらいだぜ。ババァ限定でな。」
ドレビンは銀さんを無視して話を続けた。
『奴はなボス、耐え難くなった飢えをしのぐために
死体に手を伸ばしたんだ。それも男ばかりだった。
だが彼女には自分がやったという意識はない。
奴の目にはメスの蟷螂がオスを貪り食う様が
幻のように映っていただけだ。』
鼻を拭いつつ銀さんが口を挟む。
「ていうか んなトコに蟷螂なんていんのか?」
『もちろんそんな場所に蟷螂なんているわけがない、幻覚だ。
彼女の中にもう一人の人格が、そんなストーリーを
作り上げたに過ぎない。』
こればっかりは他の奴らには聞かせられない内容だな・・・
明らかに 他のビーストより過酷だ。
『不安定な精神は付け込まれる急所にもなった。
催眠術と薬物で崩された彼女の心に
サイコ・マンティスの意識が埋め込まれた。
BB部隊を操っていたのは彼女自身の意志じゃない。
半ば同化したサイコ・マンティスの思念に煽られただけだ。』
そうか・・・・・・ということは彼女も・・・・・・
『スクリーミング・マンティスもまた
操り人形だったってわけだ。
ともあれ彼女はその地下室で数週間を生き延び、地上に戻った
だが頭の中ではその後も悲鳴が途切れる事がなかった。』
だから、あんなに苦しんで・・・・
「やっぱり・・・・・その後も?」
『そうさ、だが今度は現実の悲鳴じゃない。
心の耳栓は役に立たなくなった。黒い蟷螂も消えた。
もう避難所はない。だから叫んでいたんだ
頭の中の悲鳴をかき消そうとして。
だがそれも終わった。ボス、あんたはマンティスを
暗い悪夢から解放してやったんだよ。』
そこで、俺達はもう一度眼をやった
「ビーストの・・・・最後・・・・」
胎児のように蹲り 安らかに眠る"彼女"を
『そう、話はこれで全部終わりだ 邪魔して悪かったな。
G.Wが待ってる・・・今度はアンタが終わらせる番だ』
その言葉を最後に、無線が切れた。
そうだ・・・今度は俺の番だ。
これで全てを終わらせる・・・全て・・・・
と、銀さんがあらぬ方へスタスタと歩き出す。
「んじゃ、俺はちょっくら厠にでも行ってくるわ
こんだけデカイ船なんだから一つくらい空いてるだろ。」
「銀さんこんな時に何を・・・・!」
「まあジャック、俺がついていくから安心しろ。
奴はお前一人で決着をつけさせたいんだろう。」
「何だって?」
スネークが、俺を真っ直ぐ見据えて言った。
「けじめをつけろってことだろう。
あいつなりに気を使っているんだ。」
なるほど・・・・・
「じゃあそっちは頼んだぞ。」
俺は二人とそこで別れ、先を急ぐことにした。
歩いている内にメリルが視界に入る。
「メリル!」
「ジャック・・・・ジョニーは?」
そういえばいつの間にかいなくなってるな・・・
何処に行ったんだ?
辺りを見回した途端、次々と強化兵が現れる。
まだこんなに・・・・・!
ふらつくメリルの肩を持ち 歩いた所に
強化兵が接近してきた。
「来た!」
メリルはすぐにデザートイーグルを撃って倒した。
G.Wへの入り口まで辿り着くと、俺達は
銃を構えて警戒する。
取り囲むようにして強化兵が こちらに迫る・・・
「ジャック、先に行って!ここは私が・・・・・
一刻も早くG.Wを破壊して!私の命がある内に・・・!」
「メリル・・・・・・・」
一人でここを何とかするつもりか・・・・・!
「ジャック・・・この先はマイクロ波が放射されている。」
「ああ・・・・・無事じゃすまない。」
メリルは、少し涙目で俺を見つめた。
「悪かった・・・お前までこんな事に巻き込んで」
言いかけた俺の顔を掴み、メリルがキスをする。
ま、またかよ・・・・・これで三人目だよ・・・・・
あー そういえばシャドーモセスで
マンティスが言っていたな・・・
『この女の心の中に貴様がいる。』
あれはそういう事だったのか・・・・
「私・・・あの時護られてばかりだった・・・・
新米だった私があんな軽率な事をしてしまって・・・!」
「メリル・・・まだ気にしていたのか・・・・・」
「今度こそ、私が護ってみせる!!
あの世で逢いましょう!早く行って!!」
叫ぶとメリルは前に出て強化兵を倒す。
俺は扉の前で止まり、メリルの方へ向いた。
「行け!!!」
覚悟のこもった怒号に俺もまた覚悟を決め
振り返る事無く奥へと進んだ。
長い無機質な廊下を走り、扉が開くごとに
これまであった色々な人の言葉を思い出す。
『ジャック・・・もうやめよう・・・!
僕らの負けだ・・・!』
『オタコン・・・勝ち負けじゃない・・・・・』
『お前死ぬ気アルか!?』
『そんな事で・・・死んでしまってもいいんですか!!』
『鳥の将に死なんとするや、其の鳴くや哀し
人の将に死なんとするや、其の言うや喜し。』
『誰かに任せればいいじゃないか!』
『俺には・・・止める義務がある・・・』
『!貴様死ぬつもりか!!』
『俺ぁただ壊すだけだ・・・・』
『待て君!迂闊に手を出すな!』
『、さっきみたいな真似しやがっても
俺達は助けねぇからな。』
『の旦那は病人ですぜ!それを・・・!』
『早く行って!!』
『悪かった、お前までこんな事に巻き込んで』
『あの世で逢いましょう!』
『命の限り・・・勤めを果たすんだ・・・』
『まるでジャンプ漫画の主人公だよな・・・』
『それでこそ・・・・ママの息子・・・・』
『君達の失敗は世界の、人類の終焉を示す!』
『オメェのことを待っている人のために勝ってこい!』
『行け!!!』
みんな・・・・ありがとう。
必ずこの戦いを終わらせる・・・・だから・・・・・・
それまで無事でいてくれ・・・・・・・!
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後書き(退助様サイド)
退助「さあいよいよクライマックスを
迎えつつあります!!」
銀時「にしても最後のネーちゃん、R18な目に
会ってたのかよ どーせなら18禁の方n」
ドレビン「黙れっての、そればっかかアンタ」
退助「銀さんだから仕方ないね・・・てか管理人も
"R18はガチだとシャレにならないよね"って
結構同情してたみたいだよ、マンティスに」
銀時「R18好きがどの口でほざくんだか・・・
つーかあの下痢野郎は何処いったんだよ?」
スネーク「真っ先にトイレに行ったお前が言うなよ。」
退助「それはまあ色々あるのよ
それは次回のお楽しみってことで・・・・」
高杉「ちなみには勝てんだろうな?
奴に世界を先に壊されちゃたまったもんじゃねぇぞ?」
退助「平気平気、なんとかなるって。」