俺とオセロットの銃撃戦が始まった。
向こうの跳弾はやっかいだったが・・・弱点も知っていた。
それは、床に当たった弾丸は跳ね返らない
つまり伏せていればある程度回避できるということだ。
互いに岩の間を縫うように動き、引き金を引いて
弾丸を酌み交わす。
「懐かしいな、この緊張感!
こればかりは他では味わうことが出来ない!!」
「随分見ない内に腕をあげたな オセロット。」
「当たり前だ、これまでママに教わっていたからな!」
やはりそうか。
あの撃ち方、ママがリボルバーを持っていた時と
どこと無くクセが似ていた
最も、少しアレンジが入ってはいるが・・・
「リロードタイムでもこんなにも息吹を感じられる!
やはりお前は最高の兵士だ!」
「褒めてる場合か?そら!!」
間髪いれず俺は奴の帽子を撃ち落した。
「あ!よくも帽子を!!」
オセロットはすかさず帽子を取りに行く。
「その妙なこだわりは相変わらずなんだな!」
すかさずライフルを叩き込むも、寸前で避けられてしまった
ちっ・・・あと一歩踏み込みが浅かったか
「小賢しいマネを・・・だが、ここまでだ!!」
「それはこっちのセリフだ、これで終わらせてやる!!」
俺とオセロットは お互い拳銃で狙いを定める。
空気が張り詰めた―次の瞬間
鳴り響いたのは 何処から現れた蜂の大群の羽音だった。
「!?、見つかったか!」
「この蜂は・・・あの時の!」
そう 2人をさらって行った時に現れた蜂だ!
蜂は躊躇無く俺に・・・いや、
俺とオセロットに襲い掛かってきた。
俺は腰に挿してた刀、レーザーブレードで弧を描くように
オセロットは得意のガンアションで蜂を落としていく。
しかし、煙幕のような蜂達の攻撃が
収まる気配は 一向にない。
埒が明かぬと悟ったか、
「ちっ・・・邪魔が入った、また会おう!!」
オセロットは隙を見て逃げていった。
俺も洞窟内へ逃げ込むが、蜂達は追跡の手を緩めない。
内部には運がいいことに水も張ってあったので
すかさず飛び込み 様子を伺う。
水中に飛び込んだきり、蜂は俺の遥か上空に
集まってブンブン唸っているだけだ。
先程までの行動との矛盾を確かめるべく
水から這い上がると
洞窟内に 声が聞こえてきた。
「よく来たな!ママの弟子よ!!」
声の聞こえる方向を定めるべく、近くの岩へとよじ登る
少し離れた岩の上に蜂達が群れ集まり、そこに
目だけが出ている覆面をつけた男が現れた。
どうやら、コブラ部隊の一人のようだ。
第五話 蜂刺されにゃションベン塗らずに
素直にムヒ塗っとけ
「お前は・・・?」
「俺の名は・・・ザ・ペイン!!」
ザ・ペイン、痛みか。
まあ蜂がいる時点で痛みと分かったわけだが。
「お前に最高の痛みをやろう!!」
「そんなもの、いらないな!」
俺は拳銃でその男を狙い撃った。
直撃する・・・・・はずだったが・・・・・
「効かんな!!」
ペインは瞬時に蜂を呼び寄せ 自らの身体に
鎧のようにまとい銃弾を防いだ。
「なんて奴だ・・・・・
敵基地を一人で壊滅できる理由がわかったよ。」
「その通り、蜂は一匹ではひ弱な存在だ。
だが、集団で襲い掛かればどんな兵器よりも
凶悪な存在となる!!」
と言うと、俺の立ってる岩に向かって
何かを投げ込んできた。
爆発物かと思ったが
どうやら蜂を呼び寄せるためのものらしい。
蜂が、一斉にこちらへ向かってきた。
「行け!!お前たち!!」
相手の叫びが終わらない内に、俺は
再び水に飛び込んだ。
・・・さすがに水中まではついて来れないらしい。
が、ペインは岩場から少し身を乗り出すようにして
こちらを覗き込み手を振り上げ
「潜っても無駄だ!トミーガン!!」
手元に蜂達が集まると ライフルがそこに現れる。
蜂の攻撃に注意し 水辺から上がりつつ俺は言う。
「トミーガン?そりゃトンプソンじゃないのか?」
「ただのトンプソンと思ったら大間違いだ。くらえ!!」
ペインが引き金を引く
俺もとっさにライフルを取り出し、応戦した。
しばらく撃ち合いが続き その銃弾に当たって
ペインの周囲を群れ飛ぶ蜂の大半が死に絶える。
遮蔽物もないこの狭い岩の上の応戦・・・
相手の弾丸がいつ当たってもおかしくない。
しかし、手振れも計算に入れ 俺は何発か命中させる。
「ぐお・・・・なかなかやるな・・・・・
だが、これはどうだ!!」
ペインは覆面を取り、苦しみだした。
開いた口の中から・・・赤い蜂が出てくるではないか!
「何だ!?」
「ハハハハハハハ!!行け!!パレットビー!!」
赤い蜂は真っ直ぐに俺の周りを飛び始める。
ガチガチと牙を鳴らすような硬い警戒音が響く。
「そいつに喰いつかれたら最後!
体の中を食い尽くされ骨と化す!!」
ピラニアの蜂バージョンってトコか、冗談じゃない。
俺は喰らいつかれる前に三度、水に飛び込むが、
ペインの攻撃はそれで終わらない。
「また性懲りも無く水に潜るか・・・
お前たち!グレネードをプレゼントしろ!」
なんと、蜂がグレネードを運びこちらに投下してくる。
あんな技が出来るなんて 蜂のレベルを超えている。
もう一度上陸しようと岩に乗せていた手を離し
間一髪の所で、直撃を避けた。
「うん?何処に行った!?」
少し水に潜り この現状を切り抜ける方法を考える。
・・・蜂が体に纏わり付いた状態では、
ショットガンの弾丸も通用しない。
かといって放っておくと またグレネードや
蜂達の攻撃を受ける。
なら・・・一か八かだ!
「どうした その程度か!」
またしても蜂をまとい、あざ笑うペイン
俺は素早く岩へと登り、グレネードを取り出すと
ペインの近くに放り込んだ。
程なくグレネードが爆発し、蜂が散らばる。
「しまった!?」
煙のように漂う蜂達のなかペインが戸惑う。
隙が――――出来た!!
俺は蜂を縫うように、拳銃で胸を撃ち抜いていた。
「蜂に頼りすぎたのが命取りだったな!」
ペインは身じろぎ、何かを呟いている。
「この・・・・感覚・・・・・
この痛み・・・・・・・・」
・・・様子がおかしい
「この痛みだ!!!!!」
ゆっくりと 両手を広げたその身体が後ろへ傾き
ペイーーーーーーーン!!!
ペインは叫び声と共に爆発した。
蜂達もしばし宙をさ迷った後、何処かへ消える。
「・・・・倒せた・・・・コブラ部隊の一人を・・・・・」
俺にはまだ信じられなかった。
あのコブラ部隊の一人を、倒せた事が。
ペインのいた岩場付近の水中に 何かが見える。
水に入って拾い上げると、それはトンプソンだった。
「ペインの形見か・・・・・
ありがたく使わせてもらうぞ。」
俺は水から上がり、無線で大佐に連絡を入れる。
『ザ・ペインを倒せたようだな。』
「ああ、あんなのがまだ4人もいるとは・・・・」
『4人?コブラ部隊は3人では・・・・?』
大佐の言葉に 俺は首を横に振る。
「4人だ、ビッグ・ママを含めてな。」
『ああ、そうだったな・・・
この先を進むと水路に出る。
そこに見張りがいるから気をつけろ。』
「了解した。」
無線を切り、麻酔銃を用意しておく。
今は雑魚に構っている暇などない
出来る限り戦闘不能にさせて先へ進もう。
「しかし銀さん達、大丈夫かな?
コブラ部隊と遭遇してなきゃいいんだが・・・・」
一方そのころ土方は・・・・・・
「ったく総悟の野郎、絶対ぇ切腹させてやる・・・・」
苛立たしげにタバコの煙を吐きながら呟く。
土方の視線の先には 兵士が四人ほど巡回している。
「の奴ぁ潜入っつってたが・・・・
こそこそしてるのは性に合わねえよ!」
タバコを踏み消し 土方は正面切って駆けてゆく
「何だ!?」
「敵だ!至急応援を・・・・・」
「うおぉぉぉりゃあぁぁぁぁぁ!!!」
烈白の気合と共に、土方は敵を斬りつける。
相手の反撃を紙一重でかわし 逆に
鋭い剣撃を叩き込んでいく。
「ぐわぁぁぁぁ!!」
「くそ!古臭い侍などに!!」
「その古臭ぇ奴に勝てねぇ奴が
威張ってんじゃねぇ!!」
正に瞬く間に、土方は敵を全滅させた
「・・・なんだ、これで終わりか?
まあいい、先を急ぐとするか。」
話題に上がった沖田はというと・・・・・
「なんでえ、雁首揃えて骨のねぇ奴等ばかりでぃ。」
全滅した敵部隊の骸の上に腰掛け、つまらなそうに
ため息をついていた。
「さあて、とっとと要塞に辿りつかねえと
の旦那にどやされらぁ・・・・・・あ、そうだ。」
沖田はおもむろに敵から奪ったクレイモアを取り出し、
来た道を塞ぐように散りばめた。
「・・・これぞ名づけて土方ホイホイってか。」
ドSを余計に発揮しながら、先へと進む。
一番初めに降下した桂は・・・・
「すいませーん。ごめんくださーい!!」
何故か建物に入ろうと扉を叩く。
が、返事が無いと見ると
「・・・・・なんだ、誰もおらぬのか。
仕方が無い 次へ進もう。」
あっさり諦め、その場を離れた。
何がしたかったのかは 謎である。
新八と近藤は・・・・・・二人揃って
近くの茂みで息を潜めていた。
「ヤバい、ヤバいですよコレ絶対ヤバい。
これ僕ら探してるんですよきっと
5人もいるよ、絶対見つかるよ・・・・」
「安心しろ新八君!君は兄である俺が守る!!」
「どさくさ紛れに何言ってんだぁぁ!
アンタの弟だなんて死んでもゴメンだ!!」
反射的なツッコミが、運悪く兵達の耳に入る。
「誰だ!!」
銃を構えなおし 彼らは二人の潜む茂みへ包囲を狭める。
「ダメじゃないか新八君!
敵地で大声を出すなんて自殺行為だぞ!!」
「アンタのせいだろがぁぁ!つーかその声もでけーよ!
ああヤバいこっち来る!どうするんですか!?」
「心配ない 俺に考えがある、作戦Gだ。」
「何ですかそのGって!?てゆうかGってまさか」
訪ねる間にも、敵はもうそこまで迫っていた。
「何者だ!隠れてないで出て来い!!」
銃を突きつけた先の茂みが揺れて―
どこから出したのかゴリラの着ぐるみをつけ
精一杯ゴリラの真似をしながら 近藤が現れた。
「ウホ?」
「・・・・・・・・・・・・え?」
(GってゴリラのGぃぃぃ!?
近藤さぁぁぁん!流石にそれは速効でバレるから!!)
冷や汗だらだら流しながら心の中で新八はシャウトする。
しかし、兵達の反応は・・・・・・
「何だ?ゴリラか?」
「どうした?」
「いや、ここにゴリラがいてな・・・」
突きつけていた銃を下ろし、尻を掻くゴリラ・・・
いや近藤に警戒心を解く。
「ゴリラ?ああ、ビッグ・ママがよこした奴だろ。
ジャングルのリアルさを出すためだとか。」
「そうか、しっかし毛深いヤツだなぁ バナナ食うか?」
「う・・・ウホ」
「おい、あんまりここに近づくなよ。
もし敵と銃撃戦になったら流れ弾に当たっちまうぞ。」
和やかに言いながら、兵士達はやがて
遠くへ去っていった行った。
しばらくバナナを頬張っていた近藤もゴリラの真似を止め
側でしゃがんでいた新八に声をかける
「どうだ?新八君。見直したろ?」
「さん・・・ここの敵って、
馬鹿ばっかなんですね・・・・近藤さん並に・・・」
今さらながら感じる世の中の不条理さに
彼は、熱くなる目頭を押さえずにはいられなかった。
九兵衛は・・・・独自のルートで敵を蹴散らし
やがて侵入経路を見つけ出すと、
「どうやら、ここから侵入できそうだな。
・・・待っていろ妙ちゃん。」
ちょっと騒がしいのにも気にせず進んでいった。
そして要塞内にいた神楽は・・・・・
「てめえら!!姉御たちを返すネェェェ!!!」
「なっ何だこの女は!?」
「あれだけの数を数分で・・・・・うわ!!
こっちに来るぞ!!!」
「ホアァァァタァァァァァ!!!!!!」
「ぎゃああああぁぁぁ!!!!!」
中にいる有象無象の敵を蹴散らしていた。
地獄絵図の悲鳴は、ママのいる場所にまで届いた。
「何事だ。騒がしい。」
呟いたのは、彼女と一緒にいる男だ。
・・・しかし 高杉ではない。
歴戦の猛者を思わせるような面差しと
身のこなしは どこかを髣髴とさせる。
「侵入者がいるようね。」
「もう兄弟が来たのか?ビッグ・ママ」
「・・・いや、奴の仲間の一人だろう。」
その言葉に、男は興味を失ったように
何処かへ移動する。
「あいつが来ていないなら用はない。」
「好きにしなさい。」
彼らは彼らでそれなりに、要塞の敵を
削っているのであった。
しかし を"兄弟"と呼ぶ、この男は一体・・・・?
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後書き(退助様サイド)
???「さて、この章も中盤に突入したわけですが・・・・」
銀時「おいぃぃ!マジで俺の出番無くしやがった!!」
???「あ、すいませーん忘れてました。」
新八「軽っ!?」
近藤「ゴリラの変装で誤魔化せるって
どんだけ馬鹿なんだよアイツら!!」
???「まあまあ、ゲーム内じゃアイツら
ダンボールでも誤魔化せちゃうしさ。」
土方「目ん玉節穴揃いかぁぁ!!」
沖田「アンタの目玉といい勝負だぜぃ土方コノヤロー。」
土方「んだとコラァ切腹だ!!」
銀時「つーかヅラ!てめえ敵地で何してんだよ!!
意味わかんねえよ!!」
桂「ヅラじゃない、桂だ。窓から滝川クリスタルが
見えたものでな、サインもらおうと尋ねたのだが・・・・」
???「あんた敵地にいる自覚無いんですか!?」
神楽「暴れたりるかぁぁぁ!ウルラァァァァァ!!」
???「何で俺!?ちょ・・・ちょっとま・・・・・
あわsdrftgyふじこlp;@:!?」