アタシは退屈が大嫌い、だって魔女だ・も・のvV


気が向くままに破壊を行い、壊滅的な面白事項に
巻き込まれて行くのがとっても大っ好き!


刺激をくれるなら虐げるのも虐げられるのも


どっちだって大歓迎ぃいぃん♪


死神も死武専もそのためのス・パ・イ・スv





気が向けば構ってあげても構わないけれど


アタシの関心は麗しきメデューサお姉さまと


お父様の残してくださった"遺産"のみ―







『現実は時に残酷…その見解は誤りではない

もっとも、現実や真実がやさしかったことなど
一度としてありはしないがな



お父様と過ごした日々は、思い出すだけで
グチュグチュになるくらい刺激的だった












〜Stato di limite di relazione o
riaffermazione della proroga
"蜜よりも甘くおぞましき秘め事"〜












騙りに強請り 盗みに殺しは常套手段

腹の探り合いや相手を食い物にするなんて当たり前


お父様は自らの脳髄と口先と手先、術を駆使して
様々な島や大陸を渡り歩いて


破壊と混乱とを振りまいた





もちろっん、アタシも手伝ったけどぉん♪







王を殺し民を支配し、全ての平等を願う
イカレた"結社"に入り込んで


魔術を極めた元医者の男に取り入って
友人となってからの人体実験の日々





魔笛の悪魔パイドパイパーとの二重契約と破棄


そしてノウハウを極めた後の、"知識"の持ち逃げと

功労者ヨハン・ファウストの殺害





逃げるための混乱を結社へもたらすために密告し


結果 そこは表舞台から姿を消してたコトも
あったらしいのおぉんぅvV







「…経過は良好なんじゃありませんのぉう?
素体にも、問題は見られないみたいですしぃ」





ただただ研究と知識の研鑽にのみ明け暮れ


食べることも眠ることも、全ての細事を
後回しにしてお父様は


疲れを押して 憑かれたように


ひたすら理想を追っていた





あの術式は未だなお未完成だ…もっとも
それを鑑みて、なお我が理想に支障は何もないが」









お父様が目指していた究極の理想は たった一つ





魔女・アラクネによって生み出された
"魔武器"という概念にして存在の進化系


いえ…完成形


うぅんん、最終形態


ああぁっそんな生温いモノじゃないわぅあぁんvV





鬼神・阿修羅ですら存在を認め、求めて止まず
恐れおののき ひれ伏すような


最強で最大で最悪で最高な 最狂魔武器の出っ産!







「順全に完全に整然に、傲然なる無駄を執り行う
それこそが知者であり愚者である者の所以っ!






お父様の言葉はいつだって意味不明でイカれてて


けれどもとてもとても面白かった





口を開くたび、出てくる一言を聞くたび


或いは起こす行動一つ一つを眺めるたび


いいしれぬ快感が背をかけていくのが

とってもとおぉっても心地よかった









過去を辿り、目をつけたのは"双剣"の血筋


魔術を持って、魂に刻まれた魔法陣は
生まれてから死滅するその時まで


或いは魔力という魔力が全て絶え果てるまで


永遠に消え去ることの無い印





強靭な凶刃であり狂人となる"双剣"にこそ
相応しいチ・カ・ラと術式っ!






蝕んだその狂気が武器と使い手により力を与え


魔法陣による"魔力"により、あらゆる獲物は
探し出され、切り刻まれ成す術も無く滅され
糧として根こそぎ吸い上げられた後


更なる"力"として武器を強化させ


絶対的な破滅と力とをもたらす 呪いの武器







そんな武器の完成を最終目標として


己の力と頭脳、そして研究の成功のみを
信じてたお父様は


どんな事象(コト)にも揺るがなかった





「そこの紙切れを食べても構わんぞ」


またあの女の手紙ぃん?懲りないわねぅえ
愛も情もお父様には道具でしかないのに」





インクくさい、所々シワだらけの小汚い紙の
処理にも淀みは無くて


アタシはむしろ喜んで喉を痛めムダ紙を消化していく





愛など所詮は虚構だ…もっともセモリナの熱意は
私に、ほんの僅かながら心違いを起こさせたが」







けど…後にも先にもこれっきりの一言だけは


いまだっに、飲み込む事も楽しむ事も興奮も
納得も同調も同情も同意も一切合切出来ない









アタシが何かをしても、しでかしても、しなくても


一度たりともお父様の心を引いた事は無い


まぅあ…それっも当然なんだけどねぇん





だってお父様にとって、アタシは身代わり


自分が死んだ後に研究を引き継がせるための
ただの代用品で消耗品


生まれたときからそうだとばかり思ってた


別にそれでもアタシは全っ然よくて


むしろその方が、自分の置かれた立場に
興奮すら出来て楽しかった





けれども、代用品で消耗品…モノとしてすらの
必要こそはあれど、認識や愛着などはそこに無くて


居るから育てられ、要るから死の間際まで
側に置かれていただけで


お父様の中に留まっていられたコトは一度として無い


側にいたからこそ 痛いほどよく分かる





その甘ったるい痛みも…心地よく味わえたのは
ほっんの一時


物足りなくてもどかしくて焼け焦げてしまいたくて


けれどもお父様はアタシを映さなかった







映っていたのは自分よりも 自分の命よりも


大事な研究と、素体と、素体を提供するためだけに
利用したはずの…あの女


占めていたのは術式と野心に関係する全ての事柄


アタシの挟まる余地は、ありもしない











「我は諦める事などない それは絶対無論だ
もっとも…この傷では助からんな」


だから 追っ手によって深手を負ったお父様が


瀕死の傷を負って、助からないと分かった時は
自然と笑みが浮かんできた





「…後は、アタシにまっかせてぇうん、お父様ぁ


「ふん…その為に、貴様はいるのだ」





ようやく…アタシの出番が来たのだから


ようやく、お父様のために行動が出来るのだからぁ







その時の血のニオイも、伝えられた言葉の一つ一つも
お父様の荒っ々しい息遣いすらも


全部、脳髄と子宮と魂に刻み込んだ





「先に地獄で待つとしよう…もっとも善い席で、な」





結局、望まれていた研究の実りを待たず


半ばでお父様は…お父様に相応しいド派手で
壮絶な死に方で世界の片隅からこの世を去った





「ふふふふ、ははははははは!世界よ!
もっとも誇り高くもおぞましき愚者である我を
讃え刻み慄いて忘れるな!!


我こそは性(サガ)に生き性(サガ)に挑みし魔術師!
×××××××・××・××××××"伯爵"っ!!』








…もっちろん 送りだしたのはアタシ


その時だけは、とてもとても嬉しくて
喜びのあまり軽くイッちゃったけどねぅえvV









世界は、お父様の死体を晒すことなど無く


身代わりに立てた平民の処刑を伝えることしか
出来やし・な・い 強いられた状態


あぁっなんてなんて甘美なのかしらぅあぁん♪





そう、記録に残された"お父様"の正体も処刑も
全ては奴らの真っ赤な大嘘


真実もお父様の全ても手にかけた事実も


アタシだけの、アタっシ一人だけのモ・ノvV








…だから、残されている研究も素体も

あの女からキッチリ奪い取らなきゃ


その為だけに アタシは機会を待ち続けた









ハァン…意外とカンが鋭いのねぇう」





あくまで"魔法陣"があるあの子に用心しながら


ただひたすらに来るべき日に向けて用意をする


頭の中を占める興奮と愉悦に ついつい口の端が
上がって行くのを止められない







―これをやり遂げたなら、とっても楽しくなるかしら


ちゃぅあんとやり遂げたなら お父様はアタシを
認めてくださるかしら





…ううん、認めてくれなくたって構っわないわ





ただ目に留まりたい 意識されたい


尊敬も侮蔑も嫉妬も嘲笑も落胆も歓迎も
どれでも、何でもいいわぅあ


何でもいいから誰でもいいから残りたいの


それが、アタシにとって一っ番楽しいから


退屈なんて死にそうなものを、全部微塵も
跡形も無く吹き飛ばしてくれるから







「…さぁって、それじゃ
カワイイ"弟"の顔でも拝みにイこうかしらぅ♪」





必要なら どんな笑んだって紡いでみせる


そうして要らない縁を捨ててみせる


だってアタシは魔女だものvV





―さぁ、放っておいた研究の続きをしましょうか







シーカーゴートで生み出した偵察の鳥と


覚えのある波長を頼りに足を運び





小汚く狭っ苦しくみすぼらしい、息の詰まりそうな


あの女に相応しい 豚小屋みたいな
サルト兼自宅に踏み込んで





ベッドに伏したあの女と…弟を目にして


うるさいくらい大きくなった、耳鳴りと
心のざわめきに耳を傾けて





「あぅらぁ〜お父様を寝取ったメス豚
寝込んでいるなんて丁度いいわねぅえん♪」


アタシは友好的に答えて見せた


あの子は、驚いて怖がって 嫌悪を見せた






「だれですか…マンマを悪くいわないでください」


「やぁねぇ、アタシはあなたのお姉さんよぉう
って言うの…よろしくぅんv」








――――――――――――――――――――――
あとがき(今回は自キャラのみでの対談)


隠れ設定そのニ!名前変換は一個と少なすぎスマソ

とはいえ・・・正直この人の視点は
書いててドン引きにも程があるのでもうカンベンし


連れっないわねぇうん、アタシはもっともっと
楽しませてほしいけどぅお?」


ギャー!いつきた歩く性犯罪!?


「ヒネリが無いわねぇん、せっかくの登場なんだから
もっと気の利いた罵りが欲っしいわうぅあ」


そんな罵りは無い…てゆうか最後の方しか名前が
出てこないのもさることながら、"お父様"
死体が無いって どーいう方法で殺ったの?


企業ヒ・ミ・ツぅvV


……さいですか、にしても今回は過去の話も
交えてるせいか結構ネタバレ激しかったなー


「あらぁギっリギリまでさらして焦らすなんて
最高のプレイだと思わないぃん?アタシなら興奮して
ヨダレ垂らして喜ぶわぅあんvVV」


ニヨるな喘ぐな悶えるなぁぁぁ!サブイボ立つわ!!


「あぁその目つきはたまっらないわ!あはぁあん♪


スイマセンゴメンなさい私が悪うございました
どうかそのまま回れ右してお帰りください


「別に謝んなくてもい・い・の・にぃん

…ま、今日はその素直さに免じて退散してあげるわぅ
縁があったらまた会いましょう?arrivederci!


(居なくなったのを見て)よ、よーやく去ったか




…本当、本編でもブレない本性が残念です


とにかく 拝読ありがとうございました〜!