暇ならたまには、構ってくだせぇ





自室で瞑想していると、いつの間にか戻った
オニシバが 退屈そうに話し掛けた









貴様に構う暇など無い





キッパリと言い放ち、瞑想を再開











何処へ行っていたか聞いても、まともな答えなど返らぬから
最近は聞かぬようにしている










すると奴は擦り寄りながら言う







つれないねぇ 旦那」
「喧しい 品を作るな気色の悪い」









「…瞑想してる暇があるなら
ちょいと付き合って欲しいんですが?










間近で響く低い声に少し動揺し、腕を払って





何につき合わせる気だ?
と問いかけた











〜「月見酒を交わす中」〜











「どうせ何もやる事がねぇなら…一杯やりましょうや
言いながら一升瓶を出すオニシバ







「…それは 表の得意先から無理矢理渡された
大吟醸”鬼殺し”ではないか…何処から見つけた









勝手に上がりこむ奴らが飲まないよう
隠しておいたはず…










「そこは旦那とあっしの付き合いの長さって奴でさぁ」





ニヤリといつもの笑みを称える







「勝手に持ち出しおって…で、酒の肴の当ては?」





「それなら、おあつらえ向きのがありやすぜ?」










オニシバの目線の先にあったのは 外で煌々と輝く満月















どうせする事も無いので 奴の言うまま月見酒に興じる







美しき満月を肴に一杯、粋ですねぇ」


「ああ、今宵の月は一段と美しいな…





お互いに隣り合って座り 月を眺めながら杯を傾ける









普段は好んで飲まないのだが こういう時に飲む酒は悪くない









旦那、顔が赤味を増してやすぜ?」





「…酒がまわっただけだろう」


不意にかけられた声に 横を向きつつ呟いたら…











オニシバに唇を奪われていた











「いきなり何をするか貴様は!







取り乱しそうになるのを堪えながら問いただすと
奴は満足げな笑みを浮かべて





「旦那の横顔に、思わず見とれちまったもんでねぇ
ごちそうさま









「…この節操無しが」





「心外だねぇ あっしは愛するお人以外には
接吻なんぞした覚えは無ぇですが?」







いつもの飄々とした笑みで言われ 思わず呆れて溜息をついた













「…もう少しマシな愛情表現をしろ 馬鹿犬」







「わかりやした 旦那











煌々と照る月夜の下での 出来事








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あとがき(というか楽屋裏)


狐狗狸:某なり茶でお世話になってる陸可憐様〜
駄文完成しました!遅くなって本当申し訳ない!!


タイザン:貴様は一遍滅んで来い(後ろからボソリと)


狐狗狸:そりゃないよ部長!半分はPCのせいだから
不可抗力なのに…(泣)


オニシバ:しかしもう半分は自分の自堕落さ
招いてるじゃないですかぃ


狐狗狸:うわーん! それは言わないで!(滝汗)


タイザン:しかもこんなイカレた話を書きおって…陸可憐殿に
申し訳ないと思っているのか?
(冷たい視線で)


オニシバ:思ってなさそうですから 潔く切腹でもさせやすかねぇ?


狐狗狸:……腹黒に消されてたまるか!(ボソリと/待て)


二人:何?(どす黒いオーラを放つ)


狐狗狸:ゴメンなさい! それでは陸可憐様
こんな駄文で宜しければ貰ってやってくださいまし〜!!(逃亡)