カタカタカタ カタカタカタ
「なー 、それいつまでかかるんだ?」
静かな一室の中 幽霊状態のジョニザが声をかける
しかし 彼の闘神士、からは何の返答も帰らない
カタカタカタ カタカタカタ
「おぃ、 聞こえてんのか、いつ終わるんだ?」
ジョニザが少し苛立つも は彼を見ようともしない
ガタガタガタ ガタガタガタ
聞こえるのは、がキーボードを叩く音のみだ
「おぃ!聞いてんのか!!」
バン!
そこで やっとジョニザのほうに振り向いて
「じゃあかましいわ!わたしゃ今
原稿書いとんじゃっ!今日仕上げんと
落ちるんじゃ!邪魔するなボケがぁ!!」
ジョニザの怒鳴りに負けない位の気迫で怒鳴り返す
は地流の闘神士でありながら 現在売れっ子の作家である
そして どうやら今日は原稿の締め切りらしい
なので、わりかし整った顔立ちが見る影もないくらいに
クマと疲れでやつれている
〜「オレ様はヒマである」〜
「あ?今 ボケっつったかおい、このクソ闘神士」
「るさいこのボケ鳥が 私の執筆の邪魔すんなら
神操機ごと唐揚げにあげんぞ?」
「やってみろや、ああ?」
お互い殺気立って睨み合いを始めだした が
チャラリラ チャラリラ チャラリラ チャンチャラランラ♪
突如鳴り出した着メロに 弾かれた様にが携帯に
飛びついて、電話に出る
「はいっもしもし!…はい!はい 現在執筆中です!!」
どうやら電話の相手は 担当らしい
「けっ また話の催促かよ…」
呟いたジョニザを睨んでから 変わらぬ口調で話をする
「はい…はい わかりました、それでは」
携帯電話を切ると いきなりはそれをクッションに
勢いよく投げつけた
「うがーーーーーーーーーーー!ムカつく
あのクソ担当がーーーーーっ!!」
「ハン 今度は何言われたんだよ」
もはや慣れた感じで問いかけるジョニザ
「聞いてよジョニー!わたしが仕事と討伐両方で
スケジュールギチギチなの分かってるくせに、あの野郎
「僕は明日 家族と温泉に行くんですよ〜
お土産何がいいですか?」って
のうのうと聞きやがんだよ!!」
「ジョニーはヤメロっつってんだろ しかし温泉か〜
いいな オレ達も温泉に行くぞ!」
彼女の言葉に嬉々として提案するジョニザ
「行ける事なら行きたいよ!でも仕事放り出せないじゃん!!」
その言葉に ジョニザが明らかに不機嫌そうな顔をする
「ハァ?お前売れっ子なんだろ?融通気かねぇのかよ?」
「売れっ子だからこそ 今鬼のように書かされてんだよ!!」
バンバン とは机をひたすら叩く
「だったら 討伐休みゃいいだろ、ちょっとぐらい休んでも
バチはあたんねぇだろ?」
「…でも、休み申請するのにミカヅチ社長とタイザン部長の
許可要るじゃん、あの二人と話すの苦手なんだけど……」
がおどおどしていると ジョニザが呆れて叫ぶ
「んなこと言ってたら何所にもいけねぇだろ!
意地でも休みとって 温泉行くぞ!!」
「…何でジョニーが そこまで温泉にこだわるのさ?
やっぱりここ最近仕事ばっかりだったから?」
戸惑うような視線のに しかしジョニザは平然と
「バカか そんなモン…お前と行きたいからに
決まってんだろうが」
「それって どういう意味さ?」
「恋愛モノとか書くくせに鈍い奴だな 、こういう時は
さっきのセリフでどう思われてるか気付くだろうが」
「ジョニー………」
「だからジョニーはヤメロッつの で、どうするんだ?」
は悩みながら しばらくジョニザを見ていたが
チャララ〜 チャッチャ〜ラ チャ〜ラ
チャララララ〜♪
突如聞こえたアラームに 驚いて携帯を見る
「あ!ヤバイ もう時間がないっ!ごめんジョニー
このはなしはまた後でっ!!」
それだけ言うとは 大慌てでキーボードを叩き始めた
「オイコラ 肝心なとこハッキリしやがれ!!」
ジョニザの叫びは もう彼女の耳に届かなかった
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あとがき(というか楽屋裏)
狐狗狸:最初はこのネタ 作家のさんが話を書いてて、
彼女の式神が騒いでてうるさい所に闘神士がやって来て〜的な
取り合いネタを考えてたんですが 長すぎるのでハショリました
ジョニザ:あ?折角のオレ様の話 はしょってんじゃねーよ!
狐狗狸:いや 上のネタじゃジョニー使うかすら考えてなかったし
ジョニザ:ジョニーって言うなコラ!(怒)
狐狗狸:そんな事はさておき この話かなり書きやすかったです
なんて言うか私とシンクロするっぽい所あるし
ジョニーがバカだから(爆)
ジョニザ:誰がバカだコラアアァッ!!(暴露丸で突き刺し)
狐狗狸:ギニャ―――――!
さん そして読者様、ここまで読んでいただいて
ありがとうございました!