「まったく 今日はこんな寒い所に迷い込んで…」


「……悪かったよ;」





あたしは白い息を吐きながら 目の前に居るにお説教









予測の式神のくせに良く迷子になる
伏魔殿に迷う事も探しにいくのも日常茶飯事だから、


もう溜息も出ない







でも、あまりにひどい場所に迷い込まれたら
文句の一つだって言いたくなる





例えば 今居るような氷だらけで寒い伏魔殿とか










「全く〜がもし家事全般得意で強くなかったら
とっくの昔に保護者さんに贈呈してるわよ?」


Σ勘弁してくれ、つか 俺の存在価値それだけ!?」


当たり前でしょ?」





キッパリはっきり言い切ると 今更ながら
やっぱり凹む







「ねぇ、いじけてるヒマがあったらこの寒さを何とかしてよ」


「ハイハイ…解りましたよ宿主様」





あの子はそういいながら 立ち上がって行動を始める










「寒いんだから 早く火をつけてよ〜」


「ちょい待て、今焚き火の準備してるから」





氷だらけのこの場所にチョコチョコとある岩場に
火種を集めたが、自分の火術で点火した







「はぁ〜あったかい、 たまには役に立つね♪」


おいコラ、どういう意味だ


「そのまんまの意味よ 火術は制御できても
予測が駄目だから道に迷うんでしょ?」


「うっさい 火術は予測より厄介だからあんまり使わねぇだけだ」





「確かに火は危ないけどね…ま、でもこの力はおイモ焼くのにも
便利よね〜あー話してたら 食べたくなってきちゃった〜


「また唐突だな どこに芋なんか…」





そこでいきなりが言葉を切り
あたしのやや後ろを睨む







どうしたの?と問いかけようとして、
後ろの方から足音が聞こえた





あたしがそっちの方に視線を向けた











〜「また会う日まで」〜












ややあって、現れたのはユーマ君だった





「煙が見えたから何かと思ったら…お前か 


「あー!ユーマくん 随分久しぶりだねぇ♪
今日は何やってるの?」


「ああちょっとな…安心しろ、今の所天流討伐を行うつもりはない
だからその闘神符をしまえ





ユーマ君が顔をしかめて あたしの右手を指差す







「あ、あはは〜ゴメンゴメン 妖怪かと思ってつい」


あたしは慌てて闘神符をしまった









「… お前ユーマと知り合いだったのか?」





が意外そうに目を見開いて あたしを見る







「そうだよ?言ってなかったっけ…って
ユーマ君の事知ってるみたいだね?」


「あー…まぁな 昔ちょっとな;」


「どうせ地流にいた頃 知り合いだったんでしょ?」


「知り合いというか…仕事仲間というか、似たようなもんか;」





眉間にしわ寄せながら言うほど
とユーマ君は仲悪かったのかしら?







「オレもそいつの前の契約者の事は知ってるが…
正直、余り面識がない というか…今でも苦手だ





こっちも苦い顔のユーマ君……
昔 あの人とがらみで何かあったのかしら?







というか 今でもあの人は相当の実力者&親バカ
地流内の語りぐさっぽい雰囲気なのは気のせい?







「で、何でユーマと知り合いなんだよ?
そっちの方が不思議だ」






ちょっとあの人のことを考えてたら から聞き返される


の言うことも確かにわかる


あたしは天流でユーマ君は地流
普通だったら敵同士のはずの関係だもん





あたしが答える前に ユーマ君が口を開く







「大したことはない、大分前にたまたまと伏魔殿で
会うことが多かった
だけだ」





「そうなのか…で、二人で何やってたんだ?」


一緒に伏魔殿で修行したりしたの ね〜ユーマ君」


フン お前は弱くて修行相手にならなかったがな」


「お前ら二人が一緒に修行…意外な組み合わせだな;





目を見開いてが言う 失礼ね〜そんなに意外?
てゆうかあの時はむしろ 修行させられてたのよ;







「それで貴様は相変わらず 道に迷っておるのか?
…修行が足りんな」


Σいつの間に!…てかアンタには関係ないだろ?」


「ワシにはなくとも闘神士に類を及ぼすようではな…
予測の式神としてもう少し精進しろ


「くそ…それを言われると言い返せねぇ……;」





神操機から出たランゲツさんがにお説教してる
(ように見える)


珍しく他の人の式神に対して頭上がらないみたいだし
ちょっといい気味かもね







「本当にランゲツさんの言う通りだよね〜そんなんで
よく生き残ってこれたよね?」


「「「(お前・お主)は人の事
言えないだろうが!」」」



「Σ三人ともひどーい!」





何も同時に力いっぱいハモらなくたっていいでしょ!?









「大体 昔はお前泣き虫で臆病だっただろう?」


「殆ど式神の後ろに隠れて戦っていたな」


今だって 相変わらず戦うのめんどくさがってるし」





三人一斉の波状攻撃に あたしは返す言葉がない


う〜…こうなったら話題変えるしかないっ







「ユーマ君、お芋持ってない?」


「は?何だいきなり?」


「お芋持ってない?」


「……い、一応あるが 生だぞ?」





あたしの眼力に負けて 渋々答えるユーマ君








「ってユーマ 何で芋持ってんだよ?」


「…ミズキへの土産のつもりで 無人販売所から
幾つか買っていた」





ツッコミ入れたの後ろから ボソッと呟くランゲツさん







「そ…そうなのか おい、


「何 ?」


「焼き芋するにしても ちょっとは遠慮しとけよ?」





あるだけ全部貰おうかな〜と 考えていた所に
しっかりに釘を刺された









「ちぇ〜っ どうせならこの焚き火を使って盛大に
焼き芋パーティー
しようと思ったのに〜」


「Σ人の芋でそんな事するなぁっ!!」


「いいじゃな〜い ユーマ君にもお芋分けてあげるしv


「元々はオレの芋だろうが!ってコラ
お前芋取りすぎだっ!








「…は 昔よりもかなり己を表に出すようになったな」


「マジっすか、その話はちょっと聞きたいな…」













お互いにお互いの話をしながら ユーマ君の持ってたお芋で
ちょっとだけど焼き芋パーティーをした






ユーマ君はそんなに変わってなくて ちょっと安心した














今回はの迷子と焼き芋のお陰でユーマ君と
話をする事が出来たけれど…










また こんな風に話が出来る日がくるかなって
少しだけ、思ったりした








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あとがき(というか楽屋裏)


狐狗狸:久々にユーマとの話を
書いてみたかったので書いたのですが…
季節感無視してますね見事に そして駄文…(ヘコみ)


ユーマ:相変わらずの展開だな というか
相変わらずの駄文だな(溜息)


ランゲツ:もうすぐ一周年でも
駄文は駄文のままという事だ(呆れ)


狐狗狸:連呼止めてください!流石に駄文駄文連呼されると
いい加減泣きたくもなるんですよ…(涙)


ユーマ:だったらの真面目な話を書くとか
更新を早めるとかやる事はたくさんあるだろう?


狐狗狸:本人は大マジですからあれは…更新は色々とその
忙しくて……別館とか………


ランゲツ:見苦しい言い訳だな(ズドーン)


狐狗狸:ショック………(その場で真っ白になる/マテや;)