「こんにちは〜リクくん、いる?」





太刀花荘の玄関に 天流闘神士のがやって来た









「いらっしゃいませ、どうしたんですかさん?」


玄関から 笑顔でリクがを出迎える









「実はね、折角の休日だし神流との戦いも間近らしい
って聞いたから 一緒に修行しようかなって♪」


「…え 修行、ですか?」







いつもながら唐突かつ 単刀直入なの言葉に
慣れてはいつつもやはり戸惑うリク







『随分またいきなりだな…でも 願ったりかなったりだぜ?





そう言いながら リクの神操機から幽体の
コゲンタが嬉しそうに姿を現す







『やっぱ戦いに備えて いつも腕を磨かねぇとな!


「そうでしょ〜流石コゲンタくん 話せる〜!」





コゲンタとが妙に意気投合している









『修行って…そんなに戦うのが楽しいか?


その二人に呆れたような言葉を浴びせ掛けたのは
の神操機から出た 同じく幽体のだった









「バカねぇは〜戦うのが楽しいんじゃなくて
ヤクモ様のお役に立つのが楽しいんだからv





お前の事は今更言ってねぇよ…そこのバカップル二人に
聞きたいんだよ俺は』


の台詞にツッコミ入れつつが言う









誰がバカップルだ!…はは〜ん さては六花の、
オメェ手合わせでオレに負けるのが嫌なんだろ?』


「ちょ…ちょっと 止めなよコゲンタ;」


『へぇ…俺はテメェに負けた覚えはねぇけどな?』


さんも 争いは良くないですよ…;」







リクが間に入って諌めるけれど 一度火のついた
二人の闘争心
は、もう止めようがなかった










『だったら今回の手合わせで
白黒はっきりつけようじゃねぇか!


『望む所だ テメェなんか叩き伏せてやらぁ!





修行を始める前から 既に戦闘モードに入っている二人の式神









「二人ともやる気見たいだし 決まりねリクくんv


「……はい;」









笑顔で嬉しそうに言うに リクは頷くしかなかった











〜「虎狐乱舞」〜











「それじゃあ お手柔らかにね、リクくん♪」


「はい さん、よろしくお願いします





お互いが会釈を交わして 神操機を手にとった







「「式神降神!」」







「白虎のコゲンタ 見参!」
「六花の、参上!」


それぞれの神操機から 二人の式神が姿を現して対峙する





「修行だからって手加減すんなよリク!コイツを負かして
オレ達の強さ
を見せてやれ!!



「う、うん でも倒しちゃ駄目だよコゲンタ」





"西海道虎鉄"を構えるコゲンタに リクが慌てて付け加える







「ほぅ 白猫がよく言うぜ、 奴に勝ったら
晩飯お前の好物
にするから気合入れろ!


「本当〜じゃあ張り切っちゃおうかな♪」


"白凪"片手のが 後ろのに向かって吼える








「「行くぜ!!」」


二人が地をけって駆け出し 遅れて印を切る音が響いた













二人が今戦っているのは 伏魔伝のフィールド内





適当に木やら岩が転がっていつつも開けた大地があり
修行などの戦いには最適な空間









勿論 修行する事を考慮して、闘神符で結界を張ってある





それでも 先程から続く二人の技の応酬
周囲の地形はボロボロの有様となっていた












「怒涛斬魂剣!」





コゲンタの超絶必殺技が目掛けて降りかかる


しかし、は一瞬早く飛び退き 斬撃は虚しく地を抉る





間髪いれずにが間合いを詰め コゲンタの眼前に迫る









「六花閃撃図!」





繰り出された攻撃を コゲンタは剣で受け捌く









「くっ…中々やるじゃねぇか


「そういうお前もなコゲンタ だが





言いながら はコゲンタの腹に蹴りを叩き込む





「ぐっ!」








僅かに反応が遅れたのか もろにそれを喰らってしまい
反撃の剣撃をあっさりかわされるコゲンタ





「悪いがお前の行動は既に予測済みだ


ニヤリと笑って ハリセンを繰り出す







「くっそおぉ!なめんじゃねぇ!!


コゲンタは何とか体制を立て直しつつ 反撃を試みる











「リク!印を切りつづけるんだ!!


「わかったよ コゲンタ!」





コゲンタの叱咤を受け リクが勢いよく印を切り出す







「いい感じだね でも、油断しないでよ〜?


「解ってる 次で決めるぞ!





それに触発されてか も更に印を切り始める













「焔狐演舞陣!」





掛け声と共に 炎で模られた狐の群れがコゲンタに飛来する


しかし、コゲンタは難なくその群れを切り払っていく





「頭上ががら空きだぜ?」


真上から がハリセンを振りかぶる





「甘い!」


コゲンタは素早い剣撃を浴びせた―だが、


切り払われたその姿は 跡形もなく掻き消える







「何っ 幻術だと!?


すぐさま辺りを見回すと 懐に入り込んだが見えた


「ちっ、反応が早いな」







すぐさまコゲンタから飛びのくと、先程までがいた
空間を左手の爪が薙いでいく





かわしきれなかったらしく の右腕に爪跡が刻まれる









「わざと外してやった けど、次はねぇぞ?
「当たってやっただけだ こっちも次で終わらせてやる!







二人が互いに間合いを詰めて接近した


そして 二人がお互いの得物を相手に叩き込んだ―ように見えた





「コゲンタ!!」


!?」













だが、とリクが恐る恐る見てみると





"西海道虎鉄"の切っ先がの首筋まで
10cm程
で止まっていて
コゲンタの頭上ギリギリで"白凪"が寸止めされていた













「ちっ…相打ちか」


言いながら 剣を下ろすコゲンタ





「どうかな、俺の方が早かったぞ?」


「何だと!オレに攻撃当てても テメェの首
確実に飛ぶじゃねぇか!!






ハリセンを仕舞いながらの挑発的なの台詞に
コゲンタは青筋立てて怒鳴る







「いいや飛ばないね あの距離なら避けりゃすむし


「まぁまぁ二人とも;」





このままだと 本当に戦って決着をつけそうなので
リクが二人を諌めだす







「それに二人とも これ以上戦うなら…あたしが
二人にお仕置きしてあげるわよ?






のこの言葉が決め手となって


コゲンタと同時に争いをやめた









「それじゃ〜今日はこれまで、帰ろうか
リクくん 修行付き合ってくれてありがとう♪


「いえいえ、こちらこそありがとうございますさん」





リクとはそれぞれ自分たちの家へと帰った
















神操機に戻されたコゲンタが 中からリクに話しかける







『なぁリク…
オレ、が敵じゃなくてよかったって思ってるよ;』


「あはは、僕も実はそう思うよ;」


『しっかしの奴も腕を上げてたな〜
油断してっと足元すくわれちまうな





先ほどのことを思い出してか ちょっと悔しそうなコゲンタ





「そうだね…これからも頑張んなきゃね、コゲンタ」


『だな、あいつらに負けてらんねぇからな







笑顔で決意を新たにするリクとコゲンタをよそに


は今日の晩御飯のことで
論争を繰り広げていたという








ー――――――――――――――――――――――――――――
あとがき(というか楽屋裏)


狐狗狸:希沙斗様の素敵小説に触発されて ついついバトル夢
書いちゃいましたよ…って、バトルかなこれ?(汗)


リク:ちゃんと戦ってると思いますけど…というか僕達
久しぶりの登場ですよね?(苦笑)


狐狗狸:うん 何かいろいろとゴメンね〜
本当は君達が主人公なのに


コゲンタ:てか、オレの技名間違ってねぇか?


狐狗狸:ギクッ!…実は半分ネカフェで上げたから
技名の所 創作&うろ覚え(滝汗)


コゲンタ:オイコラ!


リク:まぁまぁコゲンタ…そう言えばさんの技で
小説内で初めて見る物もありますね〜


狐狗狸:うん、は狐だから
火術と幻術も使えるって設定なんで
でも、幻術はがいないと出せないから


コゲンタ:って 契約者いなくても火術は出んのか?


狐狗狸:取り柄の一つだし(笑)