"図書館では静かにしましょう"





―全国何処の図書館でも必ず使われるキャッチフレーズの一つ










しかし 今、天神町のとある図書館で
そのキャッチフレーズはブッチギリ破られまくってた


…あたしの式神 六花の












〜「Be quiet!」〜















だああぁぁぁっ もうやってられるくわぁっ!


 静かにしなきゃ駄目じゃない」


やかましいっ あんたの無茶にもう付き合えるかっ」





「無茶なんていってないもーん ヤクモ様の資料を探してって
頼んでるだけじゃない



それが無茶だって言ってんだろうがっ





そういうと がハリセンであたしの頭をはたいた







「いった〜い あたしにそんな事していいのかな〜?
「うっ…」


「あたしを怒らせたら…どうなるかわかってるよねv








どうやらちゃんとわかってるらしく は涙を流しつつ





「わかったわかった 探してくればいいんだろ…」


さっすが!じゃあよろしくね







彼女はフラフラとした足取りで 資料を探しに行った…












「それにしても図書館って静かねぇ〜
帰ってくるまで暇だなぁ…」





あたしは窓の外を眺めながら ぼんやりと呟いていた


「なんで図書館とかにヤクモ様の資料が無いのかしら…」







ちゃん オレに何か聞きたい事があるの?





突如聞こえてきた、聞き覚えのある声にあたしは目を丸くした







(何でここにいるのかわからないけど)目の前にヤクモ様が!!





「どどどどど どうしてここに!?」


「いや 借りていた本を返しに来たんだ…
それより何が聞きたいの?」


「ええと、あの その」









こんな事予想外だから とっさの一言が
でてこないーーーーっ!


何でいないのよの馬鹿――――――っ!!









「すっ…好きな四字熟語は何ですか!?


咄嗟に変な事言っちゃった!どうしよう〜





「そうだな…風林火山 かな?」


「そうなんですか ありがとうございます!」
「もうイイのかい?」





あたしは縦に首を振った







「そうか じゃあオレは用事があるからまたね」





そう言って ヤクモ様は行ってしまった…
















ラッキー!ヤクモ様の読んでいた本借りちゃおうっとv
そう思って 返却本コーナーに手を伸ばした








「おや ちゃん」





振り向くと ニコニコしながらマサオミさんが佇んでいた





「マサオミさん!うそーなんでここに?


「いや オレだって本を借りるんだよ?」






マサオミさんはあたしが手を伸ばそうとした本
ひょいっと取って





この話の続き ちょうど読みたいと思ってたんだ


「ちょっとマサオミさん!それあたしが借りようとしてた本です







ヤクモ様の読んでた本を横取りするなんて
許さないわ!!








「へぇ〜意外だなぁ ちゃんこういう小説読むの?


読んでませんけど 面白そうだから読むんです!!


「でもこれ 最初から読まないと話わかんないよ?」


だったら1巻から借りて読みます!!





マサオミさんがニヤニヤしながら言った


どうしてそんなに必死なのかな?










うううううう〜こんな時さえいればっ…








っ ゴメン見つかんなかった〜!


ちゃん!?」





 ナイスタイミングよ!







「マサオミ!お前が何でここに?」


「オレも本を借りに来たんだよ」










ビクっと顔を引きつらせるに あたしは命令した







マサオミさんの持ってる本を奪ってくれる?
「なっ 何で?」


「その本を借りたいからよ…
やってくれたらお仕置きナシにしてあげる♪







は マサオミさんのほうを向き直った













お前に恨みは無いが その本寄越せ!!


「そんな無茶苦茶な!!」


問答無用!!!







そして図書館の中で 追いかけっこが始まった
















皆さん 図書館の中では静かにしましょう








ー―――――――――――――――――――――――――――
あとがき(というか楽屋裏)


狐狗狸:図書館にいると時間を忘れるんだよね〜


ヤクモ:本を読むの好きなんでしたね
狐狗狸:そうなんだよ 漫画から小説まで偏って幅広く読むの


マサオミ:でもほとんど漫画しか読んでないじゃないか


狐狗狸:グフラッ


ヤクモ:それとちゃんの行動で気になったんだけど…
図書館の返却棚は場所によって一般の人が手を出せないものも
あるんじゃ…?



狐狗狸:リアルなツッコミはやめてーーー!!




強制終了(オイ)