見慣れたはずの町並みが やけによそよそしく感じる
確か俺は の家から出て近くのスーパーに買い物に
行くはずじゃなかっただろうか?
今いる場所は恐らく スーパーが無いはずの方向
「…間違いなく 迷ったな」
〜「迷子になった時の鉄則」〜
"迷子になったときは 落ち着いて人に道を尋ねるんだよ?"
にそう言われた事をふと思い出し 人の姿を探す
すると目の前の曲がり角に 青い人影が見えた―気がして
それを追いかけた
「あのっちょっとすいませ…あ!」
「ワット?何で式神がこんな所に?」
出くわしたのは 青龍族…
どうやらコイツも野良じゃないらしい
「…お前もひょっとして迷子?」
「も、って事は君もなの?」
「ああ 買い物命令されて気が付いたら」
言いながら俺は エコバックを持ち上げる
「ボクはちょっと目を離した隙に マサオミがいなくなったんだ」
「マサオミっていうのか お前の闘神士」
そういうと 目の前の奴は不機嫌そうに頬を膨らました
「お前って言い方止めてよね ボクには
キバチヨって名前があるんだ」
「そうか 悪ぃ、ついいつもの癖で
俺は 見ての通り六花族だ」
キバチヨはふぅんと頷いてから
機嫌を直したらしく 笑みを浮かべた
「まあいいよ♪…そう言えば流派は?」
「天流だけど」
イキナリ流派のことを聞いてくるなんて…
コイツまさか 地流か?と思って、少し身構えた
「だったらさ〜ここはお互い協力しない?」
人差し指を立てて言うそいつの言葉を理解するのに
俺はちょっと時間がかかった
…つまり 同じ流派だから、この状況を
協力して打破しようって事か
「協力…具体的には?」
「ボクはマサオミを はスーパーを探してるんでしょ?」
「まあな ってことはどっちかを先に見つけて…」
「そう 残った方を皆で片付ける。悪くないアイディアでしょ?」
俺はその案に賛成した 同じ流派なら無駄に戦わなくてすむし
人数が多ければ事は早くすみそうだし
「ところでさ…キバチヨの闘神士ってどんな奴?」
道を探す最中 俺はコイツに色々質問していた
同じ境遇で出会ったからか キバチヨとは妙に気が合うみたいだ
「ハンサムで頼りになるけど ちょっと抜けてて腹黒い男かな〜?」
「ふうん…俺の宿主とはまた別な意味で変わってるな」
「の闘神士も 個性的なの?」
「ああ 臆病で内弁慶で 利己的で…
黙ってりゃ可愛くて、優しいのに」
そこまで言うと コイツはフフっと笑った
「お互い変な闘神士が主人で 苦労するよね」
「…どうやら俺とアンタは気が合うな」
―しばらく俺とキバチヨは 自分達の闘神士のことをネタに
話に花を咲かせていた…
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あとがき(というか楽屋裏)
狐狗狸:いや〜第一作目 やっと書けたよ
キバチヨ:というか オチが全体的にしょぼいよ
狐狗狸:う゛!だだだだって 最近忙しかったし…(ゴニョゴニョ)
キバチヨ:どうせならオレとこれ読んでる読者に謝ってよね
狐狗狸:スイマセンでした(直訴)
キバチヨ:!これ読んでくれてありがとう!