それは 目的地に向かってまっしぐらに
突き進んでたときだった
「もう のせいでだいぶ時間
無駄にしたわよ！」
「そんなこと無い！だって
道間違えてただろ！？」
「のほうが間違えた回数多いもん！！」
「うるさいそんなの後で…ちょっ 前見ろ前ッ」
「え…きゃあっ！」
「うわっ！」
〜「引きずり回す者」〜
あたしは曲がり角で人とぶつかって 思わず
神操機を取り落とした
ぶつかったのは天流の闘神士 太刀川リクくん
「痛〜い あっ、リクくんごめんね」
あたしは適当に神操機を手にすると
「あたし急ぐから バイバ〜イ！」
わき目も振らずに駆け出していた
…リクくんが何かを叫んでいたみたいだったけど
今のあたしはそれ所じゃ無いの ゴメンねぇ〜
「あ〜ん あそこでリクくんとぶつかってなければ〜っ！」
目的のお店を出て あたしは思わずそう叫んでいた
あそこでぶつからなければ
お目当てのヤクモ様マントがゲットできたのに〜〜〜〜！
はぁ…こうなったら引きずりまわしながら
アニ○イトやゲー○ーズにでも行こうかしら…
そう思って 神操機を出したときだった
「あれ？これリクくんの神操機だ！」
その神操機からヒュルっと彼の式神―コゲンタくんが出てきた
「げえっ！
何でお前がリクの神操機持ってんだ！？」
「きっとぶつかった時に神操機が入れ替わったのね〜」
「マジかよぉ！？」
頭を抱えるコゲンタくんを見ていて
―これはチャンスかもしれないわ！―
と、素敵なアイディアがひらめいた
「大丈夫よ リクくんとがそのうち
こっちに来ると思うから」
「そうか…そうだよな」
「だからここで待ってた方が
二人に会いやすいと思うよ？」
「なるほど お前意外とまともな事言うな」
ようしノッテきた…ここで一気に攻め落とす！
「だから待ってる間に
ヤクモ様との思い出話をして欲しいの〜！！」
コゲンタくんからヤクモ様の過去の武勇伝とか聞き出すために
その気にさせて頼み込んじゃおうっと！
それにマント買えなかった責任の一端はコゲンタくんにも
あるわけだし、別にいいもんね〜
「はぁ！？何でお前に！！」
「いいじゃん ねぇ？お願いお願いお願い
お願いお願い〜!!」
必死で頼み込んだ甲斐があったのか
コゲンタくんはしぶしぶと
「わかったよ…あいつらが来るまでだからな」
「ありがとう！！」
そして話を始めてから２時間ぐらいが経った
「それで？それでヤクモ様はどうしたの？ねえねえ！」
「だぁーーーっいつになったら
リクとが来るんだよっ！！」
「きっとそのうち来るから 話の続き続きｖ」
「さっきからそればっかりじゃねーかっ！
勘弁してくれー！！」
勘弁なんかさせてあげないわよ
聞けるだけ聞き出しちゃうんだから〜ｖ
そう思っていたら コゲンタくんが
「リク！助かったぁ!!」
彼の視線の先には 確かにリクくんとがいた
「リクくん ！」
もぅ〜 タイミング悪いよぉ〜！
「会えてよかったです」
「ゴメンねぇリクくん 凄く方向音痴だから〜
それにしても早かったね」
もう少し遅く来てくれればよかったのに…
「いいタイミングで来てくれて助かったぜリク！」
「大げさだなぁ コゲンタ」
そうよ失礼ねコゲンタくん
「そりゃ待ってる間ずっとヤクモ様、の話をさせられてたら
嫌気がさすと思…」
…余計な事言わないの
それから少しして あたし達はリクくんとコゲンタくんと別れた
「…俺もう少し方向音痴直すようにするわ」
帰り道 がボソリと呟く
「…ヤクモ様に近づくのに役立つなら 方向音痴でもいいよ」
あたしは小さく笑いながらそう言った
…少なくとも今回は、ヤクモ様の武勇伝を聞くのに
役に立ってくれたから 許してあげるわよ
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あとがき（というか楽屋裏）
狐狗狸：天流キャラ大暴走！って感じで書き上げました（笑）
実はこっちの方がこのシリーズ的に気に入ってます
コゲンタ：オレひどい目にあってばっかじゃねぇか!!
狐狗狸：バカップルに障害はつき物だよ（笑）
コゲンタ：誰がバカップルだ！それにこれは
の話だろうが!!
狐狗狸：面白ければどっちでもいいのさ(笑）
コゲンタ：…西海道虎鉄のサビにしてやる!!（抜刀）
狐狗狸：に゛ゃー！逃げろー!!（ダッシュ）
―――ズバシュウッ！