「 ケーキ楽しみだね」
「うん そうだな」
ケーキを買って帰り道を悠々と歩くのは 優しげな女の子と
その後ろからついてくる 銀色の狐の耳と尾を持つ娘
〜「遠い日の詩」〜
「それにしても さっきの奴らは本気でうっとうしかったなー」
「そのせいでの怪我、いつもより多いね…」
「気にすんなよ こんなの戦ってれば当たり前だろ?」
「う…うん そうだね」
「それに 俺は怪我ぐらいで負けないさ!
頼りになる相棒が居るしな」
得意げにを見るとは対照的に
少しうつむいた顔をする
とその時 彼女達の前に長い髪の少女が現れた
…彼女の背後には 半透明の、
何処となく水母を思わせる女が浮かぶ
「ミズキ、それにクラダユウさんも こんにちは」
「こんにちは 、そして」
とミズキは 流派や想い人が同じである事
そして 同じように養子として
貰われてきた孤児と言うせいか何となく波長が合い
今ではお互い信頼できる友達となっているのだ
「あなたもケーキ屋の帰りなの?」
はミズキが手に持つ箱を示して言う
「ええ…たまにはこういうものもいいかと思って」
「よかったらウチで一緒にケーキを食べましょうか?」
「いいんですか?」
彼女の問いに答えるようにはうなずいて
「賑やかな方が楽しいもの ねっ♪」
「そうだな クラダユウさんも一緒にどうです?」
笑顔で答える二人を見つめるミズキとクラダユウ
…そして彼女達は顔を見合わせて笑った
『ええ ぜひ』
闘神士同士がケーキを口に運びながら
「早くユーマ君に認めて欲しいな」
「がんばって…ミズキ 私応援するから」
と ユーマへの想いを語る横で
「あの者とご主人様の相性は良くないのに
何故あんなに惹かれるのでしょう」
「そうですよね も何処がいいんだか
あんな不良崩れ」
同じくケーキを食べながら式神達も会話を弾ませる
平和なときを過ごす彼女達に それぞれ別れが来る事を―
今はまだ 知る由も無い
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あとがき(というか楽屋裏)
狐狗狸:ケーキネタ式神サイドも完成〜イェー!
ミズキ:ハイハイお疲れ様
クラダユウ:でも まだお話は残っていますよ?
狐狗狸:ヒィ! それは言わないで下さい…
ミズキ:何を今更 こうでもして発破かけないと
とが読めないでしょ?
クラダユウ:アナタには責任があるんですよ?
狐狗狸:はぁ…頑張りますよ さんやさんの為に