嫌だっ このモカケーキは俺が食うんだ――――っ!


「ずっりぃ 一口くらい寄越せよケチっ


ケチで結構だこのアホウドリっ


「アっ アホウドリじゃなく隼だバカ狐!








お互いの闘神士を外野へと引き離したまま 雷火のフサノシンと
六花の 二人の喧嘩が始まった













〜「寄り道禁止!」〜











事の始まりは とソーマがバッタリ出会ったことで、
はケーキ屋 ソーマは神社からの帰りだった







フォンミディールのケーキですか?
あそこの美味しいんですよね いいな〜」


「じゃあの分のケーキ ソーマくんにあげようか?」


こらっ!勝手に決めるなっ!!





そう言って のケーキ箱を
持った時だった







「おっ!うまそうなモカケーキのニオイがするな!
一口くれよ!!








フサノシンのこの一言がきっかけで口ゲンカが始まり
ついには喧嘩に発展したのだ














別に酷い甘党でも
食い物に執着する性質でも
ないのだが





久々の(しかも美味い店の)ケーキ絡みな為
本気で取り合いをするまでの事態に発展したのだ








フサノシンがケーキを取ろうと


うりゃっ!





と蹄を伸ばすと がそれを守りつつ





はっ!


ハリセンで蹄を迎撃する…という感じで
結構白熱したバトルになっていた(笑)












いい加減諦めろよ このアホウドリ!


「ヤダね こうなったら意地でもお前のケーキとってやる!





息を荒げた二人の攻防に が口をはさんだ







「ねぇ ひょっとしてフサノシンくん
に気があるんじゃない?





『なっ!?』







驚いて顔を向ける二人 など
危うくケーキの箱を取り落としそうになる









だからケーキ取り合ってるんでしょ?


「そうなの?フサノシン?」





『違う違う絶対違うっ!!!』



二人は猛烈な勢いで首と手を振りまくった










お前のせいで変な誤解されたじゃねーかケチ狐!


なんだと?元はといえばお前が始めたケンカだろアホウドリ!





ケーキの事そっちのけで新たなケンカが始まりそうな所を







「はいはい じゃあソーマくんとフサノシンくんに
プリンあげるからケンカやめてね」









止めたのはのこの一言だった












「それってフォンミーディールのプリンですか?」


「そうよソーマくん よく知ってるね」


「プリンなんて入ってたのか ?」





不思議そうな顔をするは頷いて







「うん 二つ分ポイント溜まってたからお会計の時に使ったの♪
そういうわけだから、二人にプリン渡して 


「わかった」





は持っていた箱からプリンを二つ出して
フサノシンとソーマに手渡した












「ありがとうございますさん」
「いえいえ それじゃあね」














こうして無事
ケーキを持って家に帰り着いたのだった








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あとがき(というか楽屋裏)


狐狗狸:完成〜完成したよパトラ…


フサノシン:パクリはやめろこの腐れ狐!


狐狗狸:だって本気で天国が見えたんだもん!
こんなハイペースで書くなんて始めての経験だよ!!


フサノシン:こんなんでハイペースとか言ってんじゃ
駄目じゃん!



狐狗狸:グフラ(吐血)


フサノシン:あと あとがきによく"やっと完成"とか書いてるけど
それってサイトたちあげる前の書き溜めの状態の事だから
書くのやめとけよ…でないと 困るぞ


狐狗狸:い…以後気をつけます