「ジョットートだぜ!」
オレの言葉を間に受けて
グラウンディが席につく
「迂闊に口にするな」
「ハラが減っては
イキサ場できぬっつーだろ?」
「"戦は出来ぬ"だろ!
つか待てグラウ早まんな」
二人が止めるより早く
手近のパイを引きよせ
テキトーに切り分けてかぶりつき
「…ぶおぅえげぎゃあ!」
もんのすごい絶叫をあげて
見苦しくその場にのたうち回った
「毒か!?」
『ひどっ、せっかく腕によりをかけて
作ったのにその言い方はないじゃない』
「うげ、それでか…」
顔をしかめるザクロにこの時ばかりは同意する
ルデの料理ってすげぇマズいんだよねぇ
つまみ食いして吐いちゃったしオレぇ
「あばば…じ、じにゅかと思った
…ん?なんだコレ」
その言葉で欠けたパイの中から
出たモノに気づいて
二人がそれを引っ張り出す
「これっ、もしかして
この部屋の鍵じゃねぇか!?」
「ようやく脱出か」
期待通りにドアが開いて
「っしゃ!これで神うす暗な部屋と
オサバラだー!」
部屋を飛び出した三人の顔が…
たちまち歪んだ
『残念!その先もまだ部屋があるんだぜぇ?』
『たったひと部屋で僕の実験が
終わると思ったの?』
クスクスと笑うルーデメラに続いて
しょぼくれたシェイルサードの声が響く
『三人ともゴメン!
つき合ってね本当もーちょい』
「「ふざけんなぁぁ!」」
叫ぶ二人と悔しげなカフィルの姿に
しばらく笑いが止まらなかった
オレがアキるまで…
まだまだ、楽しませてもらうぜぇ?
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あとがき(というか楽屋裏)
狐狗狸:オリジはヘビ(のような奴ら)からの
謎かけでお送りしました
グラウ:なんっオレの神チカラら使えなく
なってんだよ!神ありえねー!!
サシル:封じたのゴメン俺がそれ、アトで
許してちょこの話の戻したから元にちゃんと
ルデ:そうそう、魔術銃もこの時点じゃ
取り上げられてて使えないって設定だよ〜
石榴:設定って言うな
カフィル:…著しく面倒だった、出るのが
読んでいただいて ありがとうございます
2013年もよろしくお願いします!