「うふふふふぅ…ふふふ〜」







第五学生の天流クラスの授業中 一人の生徒が





何やらニヤニヤ笑いながら、上の空で授業を受けている







たまにヤクモの方に視線を向けたりもするが


本人は前の席のせいか気付いていない様子だ









そんな彼女に気付いている者も数名いるけれど





もはや何時もの事と諦められているのか





はたまた、今が 教師陣内で一番おっかないと噂の
国語教師 タイザンの授業中だからなのか







注意をしようと思う物は一人と…いや、いた











にやけていたその生徒 







タイザンの式神、オニシバの弾丸チョーク攻撃が
クリーンヒット
し は思わず額を抑えた












〜投げられたのは チョーク〜













「はうぅ〜い、痛い…」





「オレの授業を上の空で受けるとはいい度胸だな、


「ひゃあっ ご、ごめんなさい〜





何やらどす黒いオーラをまとい始めたタイザンに
慌てては謝った









「……所で、貴様の式神の姿が見当たらんが
またサボりか?


「みたいですねぇ〜あの子がいないのは大抵
サボりか迷子ぐらいですから」







ほんわかと周りを和ませる笑顔


他人事のように爆弾発言をかませる所
恐れ知らずだと言えよう









「今度上の空で授業を受けたら厳罰を与える
それと、いい加減自分の式神に縄でも括り付けておけ







溜息混じりにタイザンはそう言うと、再び
黒板の方を向いて授業を再開する













思い出したようにが背後をちらりと振り返り







「あ、そうだ君 さっきあたしが注意受けてた
所の文章消されてたから、後で写させてね〜





と言いながら素早く手を合わせる







「Σええっまた〜!?」





小さいながらも呆れた様な声を出したのは


ヤクモの幼馴染である 









「いいでしょ別に〜風紀委員なんだし
ね、お願いお願い〜







かなりウルウルしながら両手を組んで頼み込む









元から女の子に優しく 頼みごとを断れない性質の
ため息を一つついて







「…いいよ」


やったぁ!







その声にタイザンが素早く後ろを振り返ったが





ちょうどタイミングよくがノートを取っているフリ
していたため、何とか誤魔化された様だ











タイザンが再び黒板に向き合ったのを見計らって





に声をかける







「ありがとう君〜ごめんねーなんか
いつも苦労かけちゃって」





「…僕としては あんまり皆僕に頼んないでくれると
ありがたいんだけどなぁ」













風紀委員と言う地位と 温和な人柄、加えて
ひときわ目立つ美形ぶりにより





は低学年から高学年の生徒に多く慕われる









しかし、人の良さも災いして 厄介な生徒に
振り回される
ことも少なくない


いやむしろ 振り回されない方が少ないくらい








確実にその生徒の一人が である事は言うまでもない











「…ちゃん、ヤクモのこと好きなのはわかるけど
授業中くらいは妄想してないで真面目に聞こうよ」





半ば諦め気味に言うけれども は逆にあっけらかんと





「あはは わかっちゃった?だぁって授業ってつまんないし〜」


「先生に聞こえたら怒られるよ?」
















は根の真面目な生徒だが どこか
子供っぽい性格のせいか、気が散りやすい一面を持つ





その上 ヤクモにベタ惚れし、ファンクラブでは
5番の地位を持っているので







彼女がヤクモのことについて情報収集したりする事は
もはや日課になっていたりする











その情報収集で一番被害を受けているのが
であり









余談ではあるが、そのせいで彼のファンクラブ
ヤクモのファンクラブ内での争いは


年々激しくなる一方である















「大丈夫〜今度はちゃんと授業も聞いてるもん
それに、あたし国語得意だし」





君の方が危ないんじゃない?
余計な一言まで付け加える







「僕は勉強得意だから大丈夫だよ、それよりも
ヤクモの方が心配だよ どっちかというと」





の一言にちょっとムッと来ながらも
冷静に返す







「そうかなぁ、ヤクモ様だったらきっと大丈夫よ!」







でも、ダメだったらあたしがノートとか喜んで
お貸ししたり
〜などと、





モモの百面相ばりに妄想モードに入る









「…まあ 大丈夫だろうねぇ;」









は心の中でそっと







"その内 生徒会長の務めとか学校に嫌気が差して
サボり出したら、やっぱり僕のノート借りに来るだろうなぁ…"





と付け加えた











「じゃあそう言う事で ノートよろしくね〜」


「わかったから それよりもう本当に授業中話しかけないで
特にタイザン先生の授業は









この学園は生徒だけでなく教師も曲者揃いで





とくに 授業を真面目に聞かなかったり
サボる生徒のへ制裁
がただ事ではない







実際に式神に生徒を飲み込ませるという 生と死の狭間を
本気で漂う刑罰まで存在するし、





ましてやおっかない教師として有名なタイザンの厳罰など
受けたくないのが大抵の生徒の本音だ













「あ〜そっか あたしはあの子を生け贄にできるけど
君にはいないもんね〜わかったよ」





笑顔でが空恐ろしいことを口にする





「…本当に頼むよ」









半ばサボり魔になりつつあるの式神の気持ちを察しつつ
がつぶやいたのと同時に





弾丸チョークがの後頭部とのデコにヒットした







貴様の耳は節穴か?
それとも脳味噌がザルなのか?






のすぐ隣に 仁王立ちでタイザンが佇んでいた


はっきり言って 目茶目茶怖い







「うにゃあ〜ごめんなさいです〜」


「謝っても厳罰は免れんぞ、会話の相手をしていた
それなりの覚悟をしておくように」


「Σええっ 僕もですかぁ!?」


「当然だ」







言い切って教壇に戻ってきたタイザンに オニシバが
遠慮がちに声をかける







「旦那、嬢ちゃんはともかく坊ちゃんまで
罰するのはどうかと…」


「話を交わしていた時点で同罪だ」










にべもなく返事を返したタイザンの言葉で、
真っ白になる





ヤクモやクラスのみんな そして張本人のでさえ








"可哀想に"







と同情せざるを得なかった









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あとがき(というか楽屋裏)


狐狗狸:はい 学パラ第一弾って事で、書いて見ました〜


何気に希沙斗様の君と共演&100お題と前描きイラの
ネタに合わせたグダグ駄文でスイマセン!!(謝)




タイザン:謝るぐらいなら書くな、この能無し作者


狐狗狸:いやだって お題物の方が書き易いかななんて思ったり…
もちろん登校もしまs(殴)


オニシバ:とりあえず、こいつにゃとに角書かせるとして…
嬢ちゃんの性格が益々突飛になってやせんか?




狐狗狸:うーん 学園パラレルなんでもうちょいキャラ壊しできるなーと
書いてみたら、本来よりのらりくらりとしたタイプに…


でも、このキャラでいくと間違いなく松本つきや様に
訴えられる
だろうから注意しなきゃ(汗)




タイザン:あと…オレの厳罰についてだが、あんな書き方では
誤解されるだろうが、少なくともオレはまだまとも


狐狗狸:うっわ 言い切りやがりましたよこの人は(汗)


オニシバ:それに 次回はちゃんとあの娘が出てくる事を
期待してるんですがねぇ




狐狗狸:うーん…まぁそれは気長にお願いしま(頭掻き)


とりあえずこれからも共演とかあるかもしれないですが
学パラもガシガシ書きますので 皆様よろしくお願いします!