「正義」の罪を負う私だって
夏を満喫してみたいじゃない?









〜夏の定番〜








天気は晴天 季節は





正に絵にかいたような夏日和!!









「ニャハハ〜よーしエド、沖の向こうにある
大陸まで 泳いで競争だ〜!


「不可能じゃボケぇぇ!」







波打ち際まで海に入ってるのに、
エドはノリが悪いなぁ





少し離れた砂浜では パラソルの下で
アル達が体育座りしてたりしてるし〜





みんな 折角の海なんだから入ろうよ〜







「兄さん 海に入るのはやめた方が…」


「大丈夫だって、ガキじゃねーんだから
流されやしねブウゥッ!?


「兄さーーーーーーーん!!?」







つまんなかったので後ろに回って
エドを海中に沈めてみました☆







「東方司令部の人たちもおいでよ〜
折角の海なんだからさ!」








私は砂浜の方にいる彼らに呼びかける









あ、言い忘れてたけど





私とエドとアルと あと東方司令部の人達で
こぞって海に海水浴に来てます!















あー暑い!もう蒸し風呂並みの暑さだよ〜!」


「知るか 夏だからしょうがねーだろ」







うだる暑さに音を上げる私の横で





エドもしかめ面で返事を寄越す









「ウニー 暑いのは暑いの!
夏が終わるまでアルの中で涼もうかなー」







言いながら 私はアルの身体に氷袋を入れて
中に入ろうとした







何入れたのてかやめてっ!!」


「氷入れたら冷えるし涼しくなるでしょ?
てわけでおじゃましまーす


っ てめ何やってんだコラ!!」





二人に取り押さえられて侵入失敗





「暑いんだからいいじゃんこれくらい〜」


ダメだ!暑いのぐらい自分で我慢しやがれ」







頭が固いなもう…だったら皆で暑さが
しのげる案を考えりゃいいんでしょ?





暑さがしのげるナイスな案は…









そうだ!折角暑いんだし海に行こうよ海!!」


「「海?」」







顔を見合わせて怪訝そうに問い掛ける
二人に構わず 言葉を続ける









「そしたら私も涼しいし、エドも機械鎧が
冷やされるから少しは涼しいし アルも雰囲気が
楽しめるし…一石三鳥!!







その言葉に 二人はうーんと考え込んで







「それはいいが君たち、そー言う話は
外でやってもらえぬものかな?」







横から大佐が口を挟んだ










そういや忘れてたけど、私たち東方司令部の
大佐の机の前にいるんでした〜









「だって大佐が二人を呼び出したから
ここにいるんであって ねぇ?


「更に言うなら 大佐が仕事終わってねぇから
オレ達が暑い中待ってるんじゃねぇか」







機嫌悪げに睨む私たちに 大佐も
同じく、現状に不満を感じつつ







「暑いのは仕方なかろう、今日の気温が高いから
空調が思うように下がらんのだ」


「今日は外 本当に暑いですもんね…」









アルが視線を向けながら 苦笑気味に話す





窓の外は 憎い位太陽がまぶしい








「お陰で仕事の能率も上がらん、困ったもんだ」





溜息混じりな大佐のその一言に





「大佐の仕事が遅いのは いつもの事です」


「「「そーそー」」」







中尉といつもの人たちが
間髪入れずにツッコミ入れる






「ニャハハ 本格的に駄目だね大佐」


「ぐ…」







私の言葉に、大佐が悔しそうな顔をして







「せめて何か やる気を上げるものが
あるなら、こんな仕事など…」


ガキじゃあるまいし さっさと仕事しろよ」


「君に言われたらおしまいだな 鋼の」


「んだとぉ!?」







正にケンカ5秒前の二人を、
側にいるアルと中尉が押し留める







「兄さん ケンカしちゃ駄目だって!」


「大佐、大人気無いですよ」







やっぱり暑さのせいで 二人とも
キレやすくなってるし





いつもの人たちも、何気に中尉も
グッタリしてるっぽいな〜





なんて思いつつ









「じゃあ仕事終わったら 皆で海に
行くってのは?」







何気なく放った私の一言に







「ふむ 悪くないな」





大佐が真顔で同意して、





「クソ暑い部屋で仕事しなくて済むし」


「ブラハも一緒に連れて行きたいです!」


水着美女との出会いもあるかも!?」


「いーねいーね!!」





いつもの人たちがそれに乗っかって





「…好きにしてください」







説得は不可能と悟ってか中尉が諦めて











で、最初に戻って海にいるわけです















「それにしても あれだけの量の書類を
片付けちゃうなんて、無駄なとこでスゴいね大佐」







私は 砂浜にいる大佐に呼びかける







「そう言う言い方は感心しないなちゃん」


「まあいいや 大佐だけでもこっち来て泳ごうよ〜
二人だけ泳いでてもヒマだよ!」







エドを沈めたそのままで、笑顔でそう言う
私も我ながらスゴイけど







「いや、私はこの後 女性と語らうつもりだから
失礼させていただくよ」


大佐、わざわざそんなことをする為に
ここに来たわけじゃ…」









中尉が機嫌悪そうに銃を手にしてるのに
余裕の笑みを崩さない大佐も、スゴイかも









「いいじゃないか中尉、たまには
休息も必要だろ?なぁ皆







無能大佐が嬉しそうに視線を向け、







「「「「異議な―――し!!」」」」





鼻の下をメッチャ伸ばしまくった
いつもの人たち





うっわー わっかりやす











「てかよ、 なんでお前泳いでんのに
水着の上からパーカー羽織ってんだよ」





海中から這い上がってきたエドが
私の方を指差して尋ねる





「ニャハハ いーじゃん、ファッションなの♪」







本当は左肩の刺青を隠したいからだけど


それは言わないお約束







「それに中尉だって パーカー羽織ってんじゃん
ビキニの上から〜」







言いながら、私は中尉に視線を向ける





中尉もラストに負けないくらいの
見事なボディラインしてます


だからいつもの人たちの目も釘付け〜





同じビキニとはいえ ちょっと悔しかったり







「ま、まーそうだけどよ」


「なに?もしかしてビキニ姿の私が
眩しいとか〜?」


「んなわけねーだろバーカ!







ちょっとからかっただけで真っ赤になるんだから
エドって本当に面白い









「うーん 青春っぽいねぇ」


「何しみじみしてんだよアル!」







波打ち際で繰り広げられる、若人達のやり取りに







「若い二人だけでそういう事をしているのは
何とも気に入らんな」


「ですねぇ」







不機嫌そうに大佐やいつもの人たちのおじさん層
ぼやいてます







「だったら皆泳ぎなよ おじさん層作ってないでさ」


「「「「おじさんって言うなー!!」」」」







メガネさんと中尉、そしてアル以外の砂浜組が
揃って声をハモらせた









 砂浜にいる人々はほっとけよ
どうせカナヅチとかそーいう理由だよ」


「でも、折角海に来たんだから
皆で楽しまなきゃ損だよ〜」







いつまでたっても海に来ない人達と
遊ぶのに 砂弄りはつまんないしー…







「そだ!スイカ割りしようよ」







唐突過ぎる案だとかは言いっこなし


夏なんだから楽しまなくちゃ!







「したら泳がない人たちも楽しめるデショ?」







と続けるけど 側にいるエドも
砂浜にいる皆も、微妙な乗り気





少し面白みをプラスするべきなんだろうな…









「ちなみにブラフとして スイカの他に
大佐の首を並べます」


「それならオレも手伝うぜ!」







エドが即座にサムズアップ!





ついでにいつもの人たちもいいじゃんと
かなり乗り気になってくれて結果オーライ!







待ちたまえ!私はそこまで理不尽な案に
荷担するつもりは毛頭」





不満そうな大佐の声は この際無視!





「よーし、じゃあ大佐を埋めちゃえ!







私のその言葉をきっかけに







大佐はあっという間に取り押さえられて
首だけ出して埋められました





普通ならここまでいかないのに





夏と海の魔力は恐ろしいね〜ニャハッ☆









「ニャハハ〜割るぞ〜大佐の頭!


「割るのは私の頭ではなく、スイカにしたまえ!」







みんなの協力もあり 無事に
スイカ割り大会が開かれ





ジャンケンで勝った順に 一回棒を
振り下ろすルールで


皆でスイカ割りを楽しみました





何気に大佐の頭は無事だった事がちょっと心残り







そのあと何だかんだ言って皆を海に
引きずり込んだりして







思いっきり 海水浴を満喫したのでした









夏と海 最高!!








――――――――――――――――――――――
あとがき(というか楽屋裏)


狐狗狸:短編で夏ネタ書けました〜!
唐突でワケわかんない展開でも、夏のせいってことで


エド:うっわー 季節を言い訳に使いやがったコイツ


アル:もそうだけど、僕らどんだけ
テンションおかしい設定なんですか?


狐狗狸:それは突っ込まない方向で(汗)


大佐:相変わらず、私の扱いがヒドイではないか


中尉:それに 私も参加する意味があったんですか?


狐狗狸:二人とも得物を構えてこっち見ない
いつもの人たち呼ばわりされた彼らよりマシでしょ?


大佐&中尉:……確かに


いつもの四人:ヒデェ!!


狐狗狸:あと一つ この話では皆で海に行った事に
なってるけど、実際 本編では不可能ですから


エド:アメストリスは四方が国と砂漠に
囲まれてるしな




かなりの無茶話でスイマセンでした!
次回はまともなのを書きます…スイマセ!(土下座)


様 読んでいただいて
ありがとうございました!