言ったやったが勝ちの「正義」でも
流石にこれはどーなんだろ?









〜sleeping satan〜








むかーしむかし、ある国に子供のいない
王様とお后様が「ちょい待ち!」





なぁに〜エド?出番ならまだ先だよ?





そーじゃねぇだろ!何だよ今回の話は!?」





作者が言うには"捏造ネタやるならパロも一辺は
行ってみよーか!"って事らしいよ今回





「フリーダムだなオィ!てーかお前だって
登場人物なのに何でナレーション兼ねてんだ!」





文句なら作者に言いなね〜…って事で
ある日国にお姫様が生まれて話が始まります☆







「役とはいえ、子供が持てて嬉しいねぇあんた」


「そうだなお前…
口から血が出てるぞ?大丈夫か?」


「ええ、いつも心配かけるわね」





ついこの間生まれたばかりの赤ちゃんを抱いて
ラブラブっぷりを発揮する国王夫婦


出だしとしてはいい感じだと思います





「にしてもこの子…性別どっちかしら?」


「レコルドさんは、男の子だって言ってたぞ」







あ〜そうなんだ あの時は夢中だったから
ちゃんと見てなかったなぁー





性別違うけど赤ん坊がこの子しかいないんで
申し訳ないけどご了承くださいまし♪







店長〜じゃなかった王様〜!姫様を
祝いに来た妖精さん方がいらしてますよ!」





声のでかい家来の一人が子供を抱いた
国王夫婦の元に、三人の妖精を連れて来ました







「ええと、王女様に美しさを授けまひ」





驚異的な記憶力で台本読み込んだにも関わらず
緊張して台詞を噛みまくっていた妖精さんと





「ほいじゃこの子には
あたしとタメ張れる体力をあげよっかね」





フレンドリーな両足機械鎧の妖精さんから
贈り物をもらい、いよいよ最後の一人の所で







「オーッホホホホ!私からも渡すモノがあるわ!」





黒くてナイスバディ(でも胸は偽装疑惑が
まことしやかに…)の魔女が





「聞こえてるのよ、今度言ったら刺すわよ





も〜地獄耳は私の特権なのにぃ







とにかく現れた魔女は生まれた赤ちゃんへ
呪いをかけようと指差して





「王女は糸車に指を刺して死」


おぉっとぉ!?言葉半ばに護衛の中尉が
魔女に向けて発砲!!





「ちょっとぉ!髪の毛焦げたじゃないの!
何してくれてるワケ!?」



「王女に危害を加えるものは排除します」


あなた眠り姫の展開理解してる!?
からも何か言ってちょうだい!!」







私は基本的に面白ければ何でもオッケーなんで
がんばれラスト〜ニャハハ!!







「あ…後で覚えてなさいよアナタ!!」









銃弾飛び交う中、どうにか魔女は姫に
呪いをかけて去っていきました







「そんな…成長した暁に、糸車に指を刺して
王女が死んでしまうなんて…!」





悲しみにくれる二人の前に、最後の妖精が進み出て





「ご安心下さい王様、お后様…私の魔法で
姫の呪いを変えましょう」





そう言うと、どこからともなく取り出した
レンチをくるりと振りかざしました







「王女は糸車に刺さっても眠るだけ…
真の恋人の力で、目覚めるのです…!







最後の贈り物として魔法をかけてもらったものの







やはり不安だった国王は、念のため
国中の糸車を全て撤去したのです









さて、お姫様も順調に成長し…やっと
私の出番になるワケです!







ニャハハ〜今回もイタズラ成功!」





姫は妖精からもらった美貌と無尽蔵の体力
そして好奇心からの知力を有効利用しながら


城で毎日平和に過ごしておりました〜





「ウソおっしゃい、もらった贈り物と
自前の悪知恵で 城一番のイタズラ姫
悪名を隣の国にも轟かせてるでしょーが!」


「言い方を変えただけで、ウソはまったく
ついてないもーん ニャハハ〜!」





機械鎧好きの妖精からのツッコミはさて置いて







姫が城から出て辺りを散策し、使われなくなった
古い塔を通りかかると





あっれ〜?二人ともそこで何してるの〜?」





見知らぬ二人組の姿を見かけ


気になった姫は、そこへと駆け上がりました







「あれ?確かここに入ったはず…」







部屋を見回す姫の目に入ったのは、一台の糸車







「おっと、コレが糸車か〜!実物初めて見た!」





思わず糸車に近寄っていく姫を見つめる
怪しげな二対の視線







…もう皆さんお分かりだとは思いますが


糸車を置いたのは、姫の見かけた二人組で
彼らは魔女の手下だったのです







「ったく何で僕らがラストの手下…しかも
こいつと一緒の役なんて」


「それオレの台詞だろ、まぁこの役なら
が眠った後 王子来るまで楽しめんだろ」







不埒な二人が、首尾を確かめるべく
物陰から覗いてみると…







「よーし、完成!」





そこには糸車をイタズラ用に改造して
満足そうにするお姫様の姿がありました





「「改造されてるー!?」」


「あ、二人ともそこにいたの〜?」







くるりと振り返った私に、二人が
いきなり飛びかかって羽交い絞めにしました





「悪いが眠ってもらうぜ!」


、恨むならその役とった事を
恨んでよね?」





言いながら指を糸車の針に無理やり近づけます







「わーちょっ、実力行使の前に
ちょっとだけでもイタズラの威力」


「「断る!」」





ハモった言葉と共に糸車の針に指が刺さり
呪いによって姫は眠りにつきました…


力入れすぎで深く刺さって痛かったんだけど





「しょーが無いじゃん、我慢してよ」


「そうそう これから痛みを
消してやるからよぉ…オレ様が」


あぁ?それは僕の役目デショ?」







そーは問屋が卸しません、すぐさま
改造糸車の仕掛け発動!





「「ぎぁぁぁぁぁ!?」」





見事に命中し 魔女の手下二人は倒れました









その後、復活した手下二人が城まで
眠った王女を運んで来てから


呪いは瞬く間に城中に広がり





その影響か茨が繁茂して、城には誰も
入れなくなってしまいました







「姫を助けたものは褒美を取らす!?
これは返り咲きのチャァァァァンス!!」






意気込んで侵入したハゲ軍人と同じように







ぎにゃぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ…!





城へ入ったものは茨で出られなくなったり
姫の仕掛けていたトラップで死んだりしました☆









しばらく時が経ち…噂を聞きつけた
国の王子達が、城を訪れました







「ったく 何でオレが
起こさにゃなんねーんだ…」


「まぁまぁ兄さん、起こしに行かないと
可哀想じゃない が」





文句を垂れるエド王子を宥めるアル王子







「悪いが鋼の達…昔から姫を助けるのは
地位と力を持つ王子だと決まっているのだよ」





ここぞとばかりにビシッと決める大佐王子に





「力というのなら、我がアームストロング家に
代々伝わる力を持つ我輩こそが相応しい!!」






何かビミョーに勘違いしちゃってる
マッチョさん王子が吼えかかる







「ぜひとも我輩の力にて嬢を起こして
さしあげよう…!」


「いやいや、姫を起こすなら本当に
皇子のオレがいいと思うナ」





軽く言ってのけるのは糸目王子…ってあれ?
君の国って遠くなかった?







「細かい事は気にしなイ!」





…それもそうだね!面白きゃヨシ!





「いいのかよそれで」


「…あれ?大佐、確か中佐と少尉も
王子役だったハズですよね?」







本当だ、アルの言う通り 二人の姿がない







「中佐はお子様の都合により、こちらに
これなくなったとか」


「ハボックは面倒だからパスだと」





うーわーやる気ないなぁー…







「何にせよ、叩き起こして城の財産
かっぱらうから待ってろ!!」


「兄さん悪どっ…僕は兄さんみたいに
乱暴な起こし方しないからね、


「君らにちゃんのお守りは無理だよ
ここは大人の私に任せたまえ」


「眠れる嬢を目覚めさせ、呪いから
救い出して見せましょうぞ!!」



「まーオレもいっちょちゃん起こすの
がんばってみちゃおうかナ?」







色々と欲望やらなんやら垣間見せながら
王子達は茨の城へ突入して行きました









「どわぁぁぁぁ!?」





落とし穴やらタライ十連コンボやら





「ぬるいわぁ!!」





針天井やらトリモチやらと
色々デンジャラスな仕掛けを掻い潜り







「ちょっ…これ私に対するあからさまな
悪意を感じる仕掛けじゃないのかね?」





ずぶ濡れになって無能状態にされた大佐が
憤ったりするひとコマや







「おいしそうなメシがあるヨ〜!!」


リンっ!それ明らか罠…あ〜…」





食べ物に釣られて宙ぶらりんになっちゃう
王子とかもいたけれども







それでも姫の元へと必死に走り







「ここにいんのかっ!」





扉を開けたエド王子に続いて
他の王子達がそこに見たのは…







「や、遅かったね〜皆!」







魔女の手下二人をコキ使いながら
ベッドに腰掛け、挨拶する姫の姿でした







「何やってんだよお前!?」


「真の恋人が来るまで、待ってるの
退屈すぎたんで起きちゃったよ〜ニャハ」


「僕らの一番見せ場のシーン丸無視!?」





いやいや、そのショックを受けた顔だけで
十分見せ場になってるよ 私的に!





「けどここまで来た人達は君らだけだよ
てわけで皆に参加賞を」


いるかぁぁぁ!オレはもう帰る!!」


「起こしに来た姫がもう目覚めちゃったしね」







言いながらぞろぞろと王子達は帰ろうとします







「…そう簡単に帰れると思うんだ?」





呟いて、姫が指を鳴らした瞬間





「どわぁぁぁぁぁぁぁ!?」


「兄さーん!!」





エド王子は早速深い落とし穴に落ちました







「帰り道にもわんさかトラップが
仕掛けられてるから、突破も難しいよ〜?」


「オレだったら罠の位置分かるから無駄だヨ?」


「…じゃあ糸目王子にはバイキング招待券贈呈!」


「今日からちゃん側につくヨ〜」


「「裏切り者ーっ!!」」





糸目王子はあっさりと寝返り







「我輩にも罠は効かんのであ「でも
お姉さんは怖いんだよね?」





言うと、ピタリとマッチョさんは黙り込んだ







「ふっ…私を忘れてもらっちゃ困るなちゃん」


「手袋の濡れた無能大佐には何も出来ないじゃん」


「無能っ…!」





強がっていた大佐の心もベッキリへし折り







こうして、王子達をオモチャにして
姫はいつまでも楽しく暮らしたとさ♪







「納得いかねぇぇぇぇぇぇぇぇ…!」








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あとがき(というか楽屋裏)


狐狗狸:どうせ捏造やるなら〜と思い童話の
パロディを書いてみました


エド:原作ぶち壊しの駄作話だよな


アル:眠り姫の話が好きな人に怒られるよ?


狐狗狸:だってギャグだし、が主役なら
原作通りの展開になんてなんないでしょ?


大佐:まぁ…確かに しかし私の役がこんなとは


中尉:大佐は無能ですから(キパ)


狐狗狸:…あれ?他のキャストは?


リン:筋肉自慢してたり財布かっぱらったリ
色々好き勝手にやってるヨ〜




ベースはディ○ニーの"眠れる森の美女"です
本当、色んな意味でスイマセンでした!


様 読んでいただいて
ありがとうございました!