「正義」の名のものに 人間は力を振りかざすけど
実はその「正義」こそが大罪だって 知ってる？
〜序章 大いなる罪〜
リオールの街には やたらとざわめきが満ちていた
…あーもうウルサイな 何の騒ぎだよ？
「教主はどこだ！」
「どう言う事だ！」
「神の御業はインチキだったのか！！」
「奴を出せ」
「ふざけるな」
民衆が口々にそう言いながら 教会に石を投げたり
ドアを叩いたりしている
ああそうか、あのハゲ教主がしくじったのね
だから 私がここに呼ばれたわけか
とりあえず グズグズしているヒマは無い
私は人ごみ掻き分け 裏手を回って教会内部に潜入した
途中、教会の制服を着た男とバッタリ遭遇
「！？ 誰だ貴様は！！」
「あ、やべ 見つかっちゃった〜始末しとこ」
援軍を呼ばれる前に 首を一跳ね
「床汚しちゃったな〜…ま 後でグラトニーに
片付けてもらお☆」
死体を片隅に避けて 奥の部屋を目指す
たどり着いた部屋の暗闇からは ぼり、ごきんと
硬い音が響く
「全く、食べるなと言ったでしょ？」
続いて聞こえる 艶やかな女の呆れ声
闇に目を凝らしてみると そこにいたのは黒服の
色っぽい女と同じ服の大柄な太っちょの男
太っちょが食べているのは どうやらあのハゲ教主っぽい
近くに散らかってた合成獣も多分 こいつの仕業だ
「お〜いグラトニー それ食べ終わったらさ、も一個
片付けて欲しいのあるからヨロシク！」
笑顔でひらひら手を振ると 二人はようやくこっちを見る
「ジャスティス…いつも言ってるでしょ？グラトニーに
後始末押し付けないで自分で何とかしなさいって
それとあなた また遅刻よ？」
「いいじゃんラスト、グラトニーも毎回嬉しそうに食べるし
ちょっと遅れただけだって〜はい グラトニーにお土産v」
女―ラストにそう言って 私は後ろ手にした左手から
少し朽ちた生首を太っちょ―グラトニーに差し出した
「わ〜い ありがとジャスティス〜」
「そんな古いの食べちゃ駄目よグラトニー…
ジャスティス何のつもりかしらその生首は？」
「いや〜この人柱見張ってたらさ 私を殺そうとしてたから
むかついて殺っちゃったんでお土産に」
言葉が途中で途切れた…ラストが私の頭に爪を刺したのだ
意識が一瞬闇に沈んで 再び景色が戻る
「ジャスティス あなた何度言えば解るの？
人柱は殺すなっていってるでしょ 唯でさえ貴重なのよ」
「ちょっとしたジョークなんだから 一々
殺さなくたっていいじゃん〜笑ってよ？」
「全く…これじゃ次の任務が思いやられるわ」
「次の任務って また人柱の監視？」
ラストは そうよ、と短く頷いてから 一枚の写真を取り出す
写真に写っているのは 大きな鎧と金髪の小さな少年
「エルリック兄弟って知っているでしょ？」
「ああ 確か兄貴が"鋼の錬金術師"だっけ？」
「おチビさんの方は兄のエドワード 鎧は弟のアルフォンス
あなたが次に監視するのはこの二人よ」
言われて 私は思わず写真を見直した
「こっちの方が兄貴なの！？うわ〜ありえない小ささっ！
…所で、両方人柱なの？」
「兄の方は間違いなくね、弟は…まだわからないから
とりあえず生かしておいておくのよ？」
なるほど ま、でも今度こそは殺さないようにしないと
またラストからお仕置きくらいそうだな
「わかった じゃあまた任務につくから、任務中は
私の事""って呼んでね♪」
私は写真を貰うと ニッコリ笑ってラストと
グラトニーに手を振った
「今度は殺しちゃ駄目よ？""」
「 いってらっしゃ〜い」
二人の声を後ろに聞きつつ 私はその場を後にした
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あとがき（というか楽屋裏）
狐狗狸：実は原作沿いを書くのは今回初めてです…が、
イキナリグロいシーン＆名前変換少なくてスイマセンでした
ラスト：全く…それにあなた 私達の喋り方とか適当だし
やる気あるの？（手を構え）
狐狗狸：ゴメンなさい！爪攻撃は勘弁してください！！
グラトニー：ラスト〜 この狐、た〜べてい〜い？
狐狗狸：かかか勘弁して下さい！！
ラスト：そうね…と私たちの会話シーンをこの先
増やすと約束するなら 許してあげてもいいわ？
狐狗狸：りょっ 了解…できるかなぁ……（何）
ラスト：食べてよし
狐狗狸：いやあああああああ！！（逃）
くだらない駄文でスイマセンでした 次は
ちゃんとエルリック兄弟出ます！
様 読んでいただいてありがとうございました！