あっしの契約者 タイザンの旦那は外見から見りゃ







完全無欠の冷静沈着な人間に見える









けれど、親しい奴の側じゃ(特にあっしの前では)
途端に子供っぽい所を見せる












〜「いつまでたっても」〜













「…不愉快だ 全く能無しどものせいで残業を
余計にさせられる羽目になるとは」







今日みてぇに 苛立たしげに愚痴を飛ばす時





分かりやすいぐらい、最高に機嫌が悪い









「お疲れ様です、今日はえらくご機嫌斜めですねぇ」







といいつつ 頭を撫でていると


イキナリ、その手をぴしゃりと叩かれた









手を引っ込めて旦那の方を見やると







これまた分かりやすい位 不機嫌さを露にして
あっしを睨みつけていた











「もう俺は大人だ いつまでも子供扱いをするな、不愉快だ!」









…そうやって怒鳴ってる所は まだ十分
子供なんですがねぇ







それを言うと、埒があかないんで黙っときやすけど









何故不満そうな顔をする」







渋い顔で睨みを利かせる旦那に





あっしは溜息を一つ落として







「気のせいでさぁ」


「そうか、だったらさっさと神操機に戻れ
…あと もう一つ」





旦那が ひたりとこちらの目を見据えて





「これから 頭を撫でる事を禁ずる
破ったら即 契約破棄するからな」







こう宣言した







「…了解でさぁ 旦那」









禁止命令を出され あっしは従うほかなかった











小さい頃から 機嫌が悪かったりすると
頭を撫でてあげてやしたけど







その度に「子供扱いするな」と怒られていた事を





しみじみと思い出しながら、神操機に戻った















そして、言われた通り禁止令を忠実に守り


特に何も言われず二日程たった










どうやら先日の旦那の機嫌は、もうすっかり
治っちまったようだ







今日は 逆に何か良い事でも会ったのか、





時々 嬉しそうな顔をする







「今日は機嫌がいいみたいですが…何かあったんで?


「…別に」







急に 旦那が言葉を詰まらせ、顔を曇らせた









それは、何かを我慢しているようにも見えた









声をかけようか悩んだが、旦那が仕事をし始めたので
邪魔をするわけにもいかず 黙っていた














「…オニシバ


「へい」










仕事の合間に出来た 貴重な開き時間の途中で





旦那があっしを呼んで、









「頭を、撫でろ」







ただ一言 こう言った











「…もう一度 聞いてもいいですかねぇ」


「何度も言わせるな さっさと撫でろ







どうやら 聞き間違いではなさそうだ









「…ガキ扱いするなっつったのは 旦那ですぜ?」











あっしのその言葉に 眉をしかめつつも
不機嫌そうな顔で 旦那が呼ぶ







いいから撫でろ 落ち着かん」


「へい」









禁止命令を出してから、まだ三日も経っちゃいねぇのに…





あっしは思わず苦笑しつつ 旦那の頭を撫でる








「……この間は少し大人気なかった 撫でるのは許可するが
子供扱いは絶対に許さんからな」







少し頬を染めつつそっぽを向きながら、
旦那はそう呟いた







「へいへい、わかりやしたよ」













全く、旦那は契約した時から変わらないねぇ







冷たくて 素っ気無いフリをするけど
ワガママで子供で、男気があって









本当は 誰よりも人の事を考えていて







その全てが愛おしい











たとえアンタの進む道に
どんな結果が待っていようとも







あっしはアンタのそばで戦い続けやしょう













「…いつまで撫でる気だ」


「もうちょいと、いいですかねぇ」


「仕事ができん、もう止めろ」


「いいじゃないですかぃ、たまにゃこうやって
のんびりしててもバチはあたら」







言葉半ばで 旦那が見事な右拳
あっしの鳩尾に繰り出した







調子に乗るな バカ犬が」


「……すいやせんでした」









流石は旦那、締めるところはきっちり締める








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あとがき(というか楽屋裏)


狐狗狸:久々にオニタイ話をUPしました〜やっぱいいねこの二人
ちなみに、タイザンが機嫌いい訳はご想像にお任せします


オニシバ:体よく手抜きしやがりやしたね?


狐狗狸:ハハハハハ(笑)唐突ですが題名と話の関連は
"いつまでたっても"変わらないって感じのアレです


タイザン:いきなり何を語りだすか、この狐は


狐狗狸:いやーいいじゃないですか あとがきなんだから
なに語ったって、てーか今更だし?


オニシバ:たしかに、ただ単にあっしが旦那の頭を
撫でながら思い出に浸っていた
事を書きたかったとか


タイザン:そしてノリで オニシバの腹に右ストレート
お見舞いしたとか書きたかったと語っても別にアレでは


狐狗狸:Σそれを君らがバラすなよ!!


オニシバ:しかし、久々にこっちの話を書いといて貰って
何ですが、本編の夢小説は更新しなくていいんで?


タイザン:…そういえば最近は学パラの方が多くなりつつ
あるようだし、やはりネタが切れt




狐狗狸:縁起でもないこと言うな!ネタならまだあるもん!
単に他のオリジとか版権話も平行して書いてるから
滞っちゃってきてるだけだもん 愛はあるもん!!




タイザン:いい歳した大人が"もん"を連発するな
非常に見苦しい


オニシバ:まぁこの作者は存在自体が見苦しいから
仕方ありやせんって 旦那


狐狗狸:……ひどいよお前ら(泣)




相変わらずな駄文でスイマセンでした、そして本編もネタは
あります書く気もあります ただ時間だけ無いんです(謝)


でも、きちんとチョコチョコ書くつもりなんでよろしくです